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まずは、この動画をご覧ください。この動画は、国際的な動物愛護団体PETAのアジア支部による、イセ食品の関係者の告発に基づいて撮影された、イセ食品のバタリーケージ養鶏場のありのままを示す動画です。
これは、イセ食品の主力ケージ卵商品ブランド「森のたまご」と「伊勢の卵」のCMです。先ほどの告発動画とのギャップにご注目ください。
イセ食品の倒産についての詳細
帝国データバンクの情報によると、債権者から東京地方裁判所に会社更生法を申し立てられ、同地裁による保全管理命令が下され倒産したのは、イセ食品グループの中核企業としてのイセ食品株式会社(本社所在地:東京都千代田区有楽町2-10-1;資本金:2,000万円;倒産直前の代表者:田中保成)と、イセ食品グループバタリーケージ農場への飼料等資材の供給に特化した会社で、創業地に拠点を置くイセ株式会社(本社所在地:富山県高岡市福岡町福岡新181;資本金:4,200万円;倒産直前の代表者:田中保成)のグループ主要2社です。負債総額の内訳は、イセ食品株式会社が約278億円(金融債務比率:約64.7%(約180億円))、イセ株式会社が約175億円(金融債務比率:約45.7%(約80億円))、グループ2社の合計は約453億円(金融債務比率:約57.4%(約260億円))です。東京地方裁判所より任命された保全管理人弁護士(経営再建中の代表者)は、高井章光氏(高井総合法律事務所;東京都港区西新橋1-15-5)です。
複数の商業メディアやNHKの報道によると、イセ食品が倒産に至った背景として、新型コロナウイルス禍に伴う外食産業の自粛と外出自粛の社会的推奨によって、鶏卵の需要が低迷したことによって鶏卵価格が下落したことに加えて、国際情勢の不安定化によって飼料価格が高騰したことが同時に直撃したことで資金繰りが急速に悪化したことを挙げていますが、これらは重箱の隅を突くようなことにすぎません。聡明な読者の方でしたらすでにご察しのとおり、倒産を決定づけた実際の主因は、日本の養鶏業の異常なまでの特殊な事情や、海外の養鶏事情とのあまりにも大きすぎる違い(グローバルギャップ)にあるとみられています。(次の同シリーズ記事「【緊急特集:イセショック】イセ食品倒産の真の原因はこれだ(その2)」で詳しく解説します。)
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