物質レベルのリスコミ怠る現状を露呈、令和3年度農薬事故被害事例、農林水産省

農林水産省は、令和3年度に発生した農薬使用に伴う事故・被害事例を13日付で発表しました。農林水産省の発表によりますと、令和3年度中に起こった農薬使用に伴う人の事故は19件あり、同じく農産物や水生生物に対する被害は13件あったということです。これらの事故・被害事例について、FMGが分析したところ、そのほとんどが、農薬使用者が農薬成分の毒性影響を甘くみるという、化学的リスク認識の欠如に起因するものであることがわかりました。そこでFMGでは、農林水産省に対して、農薬の物質(成分別)レベルでのリスクコミュニケーションが十分に行われていたかどうかについて質問しました。この質問に対して農林水産省は、農薬使用に伴う危害防止の啓蒙啓発は行っているとしながらも、農薬成分レベルでのリスクコミュニケーションについては十分に行われていなかったことを認める回答をしました。FMGでは、農林水産省に対して、農薬の存在意義そのものは否定はしないとしながらも、「農薬の安全使用には、化学の理解に基づくリスクコミュニケーションが必要不可欠だ。さらに、農薬の使用により、天敵や訪花昆虫などの生態系の生物にも悪影響があり、生態系サービスを受けられなくなるというリスクもある。農薬使用に際しては、添加物も含めた各成分についての化学的理解が十分にある前提で、生態系サービスが受けられなくなるリスクも覚悟のうえで、あくまでも最後の手段としての使用に限るようにすべきだ」と、環境化学の専門家としての政策提言をしました。

農林水産省による発表
https://www.maff.go.jp/j/press/syouan/nouyaku/230113.html

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