ジャンクフードは大腸への暴力

ヴィーガンの人の多くが共有する価値観がある。それは、「動物を食べることは、(屠殺という暴力を伴うことから、そのものが)暴力である」ということである。ヴィーガンというのは、平和主義のひとつのかたちともいえる。

ところで、その暴力は、肉になった動物に対するものだけだろうか。その暴力の産物を食べると、人はどうなるのか、哲学的な熟考を促したい。

著者がヴィーガンを実践して実感した、とくに大きな変化、それは、腸内環境(うんち)とメンタル面である。まず、うんちが柔らかめから食べ盛りの小学生のような太いバナナ型になり、排便時のもりもり感がしっかりしてくるのだ。うんちの量も、ヴィーガン実践前の2倍以上にも増えた。においの質も発酵香がするようになり、格段に良くなったのだ。ヴィーガンになることで、腸内細菌叢が明らかに良くなり、大腸の発酵状態が改善したのだ。言いかえれば、ヴィーガン前は、動物性食品を過剰に摂取した分だけ、腐敗的環境になり、大腸に無理がかかっていたというわけである。メンタル面も腸が大きく関係しているとされ、腸の働き次第で、精神の安定や士気向上に関与するセロトニンの分泌量が変わるということがわかっている。毎日快便の人は積極的であり、慢性便秘やIBSの傾向がある人は士気が低いというのも、このことが関係しているとみられる。

マクドナルドに、期間限定販売の「ごはんバーガー」の野菜量について質問してみたところ、「レタス10g程度ですね」という回答であった。野菜以外は肉または白身魚、チーズといった動物性食品と炭水化物、脂質ばかりである。緑黄色野菜はゼロ、レタスも食物繊維が少ない野菜の代表ともいえるもので、食物繊維も極端に少ない。パティの肉もマクドナルドお得意のクズ肉の寄せ集めであり、腸に負担をかけることは明らかだ。まさに、大腸への暴力といえよう。

とくに、小学生くらいのこどもは大腸のことにとくに気配りをしてあげたい。こどものうんちは毎日観察してあげてほしい。こどもの柔らかくしなやかで清々しい大腸には、和食を中心とした「まごわやさしい」をおなかいっぱいになるように入れてあげたい。よい食べ物でおなかを満たすことで、ジャンクフードへの誘惑の隙を排除することができるからだ。このようにすることで、よい食べ物が大好きで、いいうんちがもりもり出て、セロトニンが多く分泌され、心身が安定しながら、自己肯定感が高い、親なら誰しも理想とするような、ほんとうによい子に育てることができるわけである。ジャンクフードは大腸への暴力であり、まごわやさしいは大腸への愛情であるということを、日常生活では常に意識していただきたい。

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