9月23日に新発売予定の花王(東京都中央区)の衣類用合成洗剤「アタック」シリーズの「アタック除菌アドバンス」の成分欄に、「LAS」と表記していることが、FMGの調べでわかりました。LASはLinear Alkylbenzene Sulfonateの略で、「直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩」「直鎖アルキルベンゼン系」のシノニム(同義の別呼称)であり、「直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム」はLASの一化学形態を指すものであり、成分そのものは、従来と変わりませんが、LASという表現は、これまで、石けん使用運動や水環境保全運動において、魚毒の代名詞的存在として、棘のある表記と認識され、強く敬遠されてきましたが、花王は、石けん使用運動の機運の低下により、LASの表現に対する消費者の嫌悪感が薄れたと判断し、LASの表記を行ったのではないかと、FMGでは、市民運動の士気低下に関しての皮肉を込めた分析を行っています。これまでにも、LASの表記は、P&Gジャパン(神戸市)の衣類用合成洗剤「さらさ」にも行われていたことがあります。「さらさ」や「アタック除菌アドバンス」が、化学リテラシーが著しく欠如した低知性・低意識者層を顧客ターゲットとした商品であることは明らかです。
●アタック除菌アドバンスの商品情報ページ(花王ウェブサイト)
https://www.kao.com/jp/products/attack/4901301418081/
さらに、「アタック除菌アドバンス」は、液性が酸性であることから、塩素系漂白剤の混入禁止を警告する「まぜるな危険」の表記を行っています。「まぜるな危険」の表記がある他社商品では、やはりP&Gジャパンの「アリエール除菌プラス」があります。さらに花王は、最近になって、粉末合成洗剤を水溶性ポリマーフィルムに封入した、ジェルボールの粉末版といえるような「アタックパーフェクトスティック」を発売しており、ライバルのP&Gジャパンを強く意識した模倣追随的マーケティングを行っていることがうかがえます。
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