能勢・ぎんぶなのうえんだより(2023年9月23日)

sinθ=0、きょうは秋分の日

太陽黄径θ=180°となるきょうは、秋分の日、昼と夜の時間が等しくなり、この日を境に、以降は、夜の時間が長くなる陰のニ季になります。地球の地軸の傾きは三角関数で示され、その正弦曲線において、きょうが零点、以降は負側に入るということになるわけです。正弦曲線で傾きが大きい時期であり、なるほど農作業で日の長さがものすごい勢いで短くなっていることを実感するわけです。

夏が1ヶ月延長したような異例の残暑の長引きに苦闘を強いられてきましたが、昨日あたりの秋雨が秋の冷気を運んできたようで、気温予報では、10月に入れば、一気に冷え込んでいき、10月上旬中には、能勢の最低気温が15℃を下回るくらいになっています。これで安心して、どのような秋の農作業もできるようになりますが、冷え込みが早いので、急いでやらなくてはなりません。開墾面積をさらに拡大して作付可能面積を増やし、今春育苗分と今秋育苗分の苗を中心に植え付け、ナチュラルガーデンをより一層充実させていく予定です。クナウティア、オミナエシ(パトリニア)、真正バレリアンといった、能勢・ぎんぶなのうえんが技術開発で試行錯誤を繰り返してきたスイカズラ科の宿根草や、ナデシコ科のダイアンサス、リクニスなども発芽し、苗が育っています。これからは、自家採種のリムナンテス、ヒソップ、コモンマロウ、マーシュマロウなど、次々と播種していく予定です。

高温の力で、未開墾地を利用して堆積した刈り草がしっかり腐熟し、すばらしい肥沃な土ができてきており、草刈りした草がしっかり大地に還元され、地力が向上している実感があります。低濃度の肥料を回数多く与え続けたことが功を奏したこともあるのか、新たに生えた雑草のバイオマス量もより多くなった実感があり、これが腐熟・大地還元を繰り返すごとに、着実に地力は向上していきます。開墾を始めた2年前(2021年)と比べると、すき込んだ植物性堆肥や自圃製草堆肥によって、土は黒っぽくなり、さらに、ようりんや炭酸苦土石灰といった地力改善効果のある肥料資材を積極投入きてきたこともあり、確実に地力が向上していっています。今日では、草堆肥溜めの近くで、自然栽培状態の天王寺蕪やのらぼう菜が大きく育つまでになっています。これには、正直に感動します。

国際友好交流の場として

能勢・ぎんぶなのうえんは、実は、SDGsを意識した国際友好交流農園を目指していることをご存知でしょうか。例えば、マクドナルド反対運動をきっかけに、イタリアから世界中に広まった食育運動のスローフード運動や、自国の文化を大切にするイタリア国民の真摯な市民的姿勢に敬意を表する意味を込めて、カーボロネロやチコリ(チコリア)などのイタリア野菜をつくっています。ナチュラルガーデンにも、アメリカや欧州で作曲された原曲が日本の唱歌・抒情歌として、日本の風土に溶け込んできたように、アメリカや欧州の原産の原種の花が、能勢の風土によく合うように咲き誇り、抒情的な情景を醸し出しています。このような農業・園芸文化を、次代を担う現代のこどもたちに知ってもらい、親しんでほしいとの思いで、能勢・ぎんぶなのうえんは造成・運営しています。

能勢・ぎんぶなのうえんでは、園芸講習の受講希望者や農業研修生を随時募集しています。プロの作業を実際に体験しながら、確実にスキルアップできます。農芸化学からきちんと学べるから、上達のしかたが違います。おそらく、このようなことをしている農園は、全国で唯一かもしれません。受講は無料ですので、ご希望の方は、銀鮒の里アカウントを取得のうえ、お気軽にお問い合わせ・お申し込みください。お待ちしております。

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