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ビッグモーター問題で損害保険業界が揺れる中にあって、明るいニュースが入りました。
生命保険最大手の日本生命保険（NISSAY；大阪市、以下、日生）は7日、ESGの一環として、タバコ関連銘柄を投資対象から除外するネガティブ・スクリーニングを実施すると発表しました。タバコ関連銘柄を投資対象から除外するのは、日本の生命保険・損害保険業界としては初の事例ということです。タバコは寿命を大幅に縮めることから、喫煙者の保険料を割増にするなど、これまでも生命保険業界にとって非常に身近な問題であり、今回の日生によるタバコ関連銘柄のネガティブ・スクリーニングは必然ともいえますが、業界最大手の日生がESG投資において具体策を講じることで、今後は、業界全体にも同様の追随の動きが起こるのではないかと期待されます。
日生のネガティブ・スクリーニングをめぐっては、これまでも2018年にクラスター弾などの特定の兵器産業と石炭火力発電を投資除外対象として指定していました。それから5年を経た今回は、タバコに加えて、核兵器関連、パーム油関連、化石燃料（石油・ガス）を燃料とする火力発電関連も投資除外対象に加えたということです。ESG投資におけるネガティブ・スクリーニングは、対象のカテゴリを強力にブロックすることから、市民運動的効果が大きいとされ、市民運動先進地域の欧州で多く導入されている手法です。
ふなあんSEPCにおけるネガティブ・スクリーニング
日本の持続可能性の取り組みでは、営利企業とのパートナーシップが優先される傾向があり、悪い言い方をすれば、それは「特定営利企業への忖度」ともいえる場合も多く、日本における持続可能性の取り組みの実効性が海外に比べて見劣りがする大きな原因となっています。
石けん普及運動にルーツをもつふなあんSEPCは、脱商業主義の市民運動の主体という立場もあり、運動が立ち上がった当初より、「パートナーシップ」の名の下で常態化する、公益運動セクターにおける特定営利企業への忖度体質に強い疑問を持っていました。そして、活動趣旨に相反する特定のカテゴリを無条件で排除するネガティブ・スクリーニングを実践してきており、今日に至っています。具体的には、マクドナルドやスターバックスなどの外資系ジャンクフード、合成洗剤とそれに付随的に関連する一連の化学製品、商業ゲームおよびそれに付随的に関連する商業的娯楽関連、向精神性薬物およびその付随物、核・原子力発電関連、バタリーケージ飼育の養鶏などが、ネガティブ・スクリーニングによる排除対象となっています。
特定の営利企業に忖度しないふなあんSEPCは、特定の営利企業が関わる財団等による補助金や助成金を一円も受けていない、完全草の根で運営しています。草の根運動体は、日本では絶滅の危機に瀕していますが、ほんとうに必要にする人にとって唯一の心の支えになる、なくてはならない存在です。草の根運動を守り、発展的に支えるために、あなたにできること、すべきことを主体的に考えて実践してください。私たちは、そんなあなたに見返りは求めません。あなたの主体的で社会的配慮のあるご提案を、心よりお待ちしております。
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