【速報】イセ食品前会長が抗告意向、長男と債権者の会社更生法申立に不服「経営は順調だった」

イセ食品(※倒産)のロゴ

倒産したケージ卵最大手イセ食品(東京都千代田区)とイセ(富山県高岡市)の前会長の伊勢彦信氏が、株主でISEホールディングス(イセ食品とは資本・経営関係はないが取引先の関係にある企業)の社長の長男と債権者のあおぞら銀行(東京都千代田区)に会社更生法の申立をされたのは不服だとして、裁判所に会社更生法の手続の取消を求める抗告を行う意向であることがわかりました。伊勢彦信前会長は抗告の意向に関して、「経営は順調であり、なぜ会社更生法を申し立てられたのか、理解に苦しむ」と持論を語っているということです。

一方で、イセ食品に融資をする側の複数の銀行は、「イセ食品は以前から経営が苦しく、返済も期待できないため、(顧客管理で)貸付リスクが最も高い(融資先)企業に分類するなど、貸し渋らざるを得ない状況だった」という考えで一致しており、前会長の現実軽視の楽観的な姿勢には首をかしげずにはいられない状況です。実際にも取立不能または返済遅延のおそれがある債権が群馬県の東和銀行に29億6400万円、富山銀行に3億5100万円発生しているなど、複数の銀行で不良債権の発生の懸念が出ているということです。

ESG信用審査の強化で、アニマルウェルフェア問題企業への投融資凍結を

昨今の金融業界の大きな変化として、投融資に際しての信用審査などにおけるESGの重視があります。ケージ養鶏を頑なに継続するようなアニマルウェルフェアの取り組みをおろそかにしている企業は、やはり従業員の扱いも荒く、他者(社会・動物)への配慮に欠き、企業統治(ガバナンス;G)が機能しない傾向があります。不良債権や死に金の発生といった金融リスクを未然に防ぐためにも、持続可能な社会づくりを滞りなく推進するためにも、このような企業には、経済的状況の善し悪しに関係なく、投融資を凍結すべきであるといえます。

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