徹底したことなかれ主義、感染症未然防御のやる気ゼロの大阪府

国の助言までも捻じ曲げる、徹底したことなかれ主義

環境省作成の「野鳥における高病原性鳥インフルエンザに係る対応技術マニュアル」の記載内容を根拠にして、死亡野鳥の調査要請を拒否したことに関して、環境省自然環境局野生生物課鳥獣保護管理室に問い合わせた結果、大阪府の判断は妥当ではないという助言を得たことは、17日の記事でお伝えしたとおりですが、ふなあん市民運動メディアは、18日に再び、問題の大阪府環境農林水産部(北部農と緑の総合事務所 みどり環境課;大阪府茨木市)に電話をし、担当者(I氏)にその旨を伝えました。すると、大阪府環境農林水産部からは、仰天の回答が返ってきたのでした。

「大阪府としましては、当該マニュアルの8ページの「その他の野鳥」の欄にある「(高病原性鳥インフルエンザ発生の養鶏場等から半径10km圏内の)野鳥監視重点区域」に関して、大阪府はその区域に該当しないため、7ページの表Ⅰ-2『対応レベルの実施内容』に記載のとおり、5羽以上が死んでいた場合のみ調査すると判断しています。(だから、やりませんでした)。」

大阪府のロゴ

確認しますが、16日のカラス類とみられる不審死事例に関しては、「野鳥における高病原性鳥インフルエンザに係る対応技術マニュアル」に基づく地方自治体職員等の指導を担当する、環境省自然環境局野生生物課鳥獣保護管理室からは、「表Ⅰ-2『対応レベルの実施内容』よりも、8ページの『感染が疑われる状況があった場合には 1 羽でも検査を実施する』のほうが優先し、したがって、カラス1羽であっても調査すべきだった」との助言を得ています。すなわち、大阪府環境農林水産部 北部農と緑の総合事務所 みどり環境課のI氏は、お上(環境省)の指導事項を無視し、頑として「大阪府の方針」を盾にして歯向かったということになるわけです。自ら根拠として挙げたマニュアルの作成元の助言に逆らい、みどり環境課の本来の職務であるはずの野鳥調査を怠り、部屋に籠もって重箱の隅をつつくようなI氏のやり方は、なんとも往生際悪い対応というほかないのではないでしょうか。

18日の大阪府の新型コロナウイルス新規感染者数は5,000人を突破、東京都をも超える値

一方で、1か月前の時点ではほぼゼロの水準だった大阪府の新型コロナウイルスの新規感染者はこの1月になってから二次関数的な勢いで急増し、18日には、東京都(5,185人)をも超える5,396人が確認されました。

こういうことをいうと、ガチガチの地方公務員からは、「縦割りだから(野鳥の問題と人の新型コロナの問題とは)全く関係がないではないか!だから、このようなことを言うのはナンセンスだ!」という批判があるかもしれません。いや、きっとあると思います。そういうことを承知の上で書かせていただいております。といいますのも、「縦割りだから関係ない」という言い訳は、SDGs時代の今日では通用しない、というより、そのような言い訳こそがナンセンスだからです。なぜなら、SDGsの本質とは、連携・連関、すなわち、つながりだからです。(もし、古い役所の論理を貫こうものなら、その役所がSDGsを標榜することは、SDGsウォッシュ(実態を伴わない誇大美化)ということになります。ちなみに、大阪府もSDGsを標榜しています。)とくに、鳥インフルエンザ(AI)は人獣共通感染症ですから、野生鳥獣管理を担う環境当局も、畜産を監督する農林水産当局も、人の保健衛生を担当する保健衛生当局(保健所等)も、互いに連携して、チームプレイで、人の新型インフルエンザ問題の未然防止に全力で取り組むことは非常に重要な意味をもつことであり、今すぐに取り組む必要があります。そこで、ふなあん市民運動メディアは、AIのような種を超えた人獣共通感染症の問題や畜産を起源とし、医療崩壊をももたらすおそれも懸念されている薬剤耐性(AMR)菌問題も実在する現実を重く受け止めたうえで、人獣を問わず、世の中の感染症問題を網羅的に所管し、その状況に応じて柔軟で弾力的な連携プレイができるような行政ハブ部署「総合防疫戦略部」の設置を提案します。具体的には、鳥獣管理に関する部課と、畜産を監督する部課と、人の保健衛生を担当する部課(保健所を含む)との間に、それらのハブを構成するように、総合防疫戦略部を設置するようなかたちとなります。

そして、この信じがたいほどの感染拡大の裏には、環境農林水産部のみならず、大阪府全体に、同様のことなかれ主義がはびこっている可能性も疑われるところです。そして、最も重要な要因が思考停止。思考停止しているから、マニュアルを盲信し、重箱の隅をつつくようなことこそが「役人の仕事だ」と歪曲した正義感を持つのです。ウイルス等の感染症を扱う学術領域はきわめて流動的です。これは、昨今の新型コロナウイルス・オミクロン株の事例でも明らかです。一時はワクチンで制圧されていたように見えてはいたものの、そのワクチンの有効性を疑うかのような事態が再発しているのが現状です。このように、従来の常識すら覆されることも、ウイルス等の感染症を扱う学術領域では、いとも簡単に起こってしまうのです。ウイルスは生物としては不完全な、高度な遺伝情報を持った物質の集合体ですから、ちょっとしたきっかけで、変異は容易く起こるのです。よくも悪くも、これが現実の自然というものです。その自然といかに向き合うかを、現場実践との反復で常に考え、マニュアル等を盲信するのではなく、臨機応変に対応することのできる弾力的柔軟性(分野網羅的に対応できるマルチプレイヤー性)こそが、SDGs時代の行政に求められる資質です。まさにそれは、SDGs第3目標(すべての人に健康と福祉を)とSDGs第15目標(陸の豊かさも守ろう)とSDGs第17目標(パートナーシップで目標を達成しよう)に関しての、地方自治体として取り組むべきミッションといえます。

コメント

PAGE TOP
⚠警告:非認証ユーザーのコピー行為はあなたにとって重大な法令リスクを伴います。