歪曲された善意(=偽善)

マグちゃん信奉者のなかには、「合成洗剤を使わない環境保護」や「化学物質過敏症問題への配慮」といった善意を主張する人が多くいます。しかし、正統派の石けん運動に取り組む運動家の間では、「マグちゃん」ブームを訝しみ、迷惑だとされています。近年では、正統派の石けん運動や化学物質問題に関する市民運動に取り組んできた人が「マグちゃん」信奉者に移行するケースも多く聞かれ、市民運動文化そのものが存亡の危機に瀕するといった深刻な社会問題となっています。

似非SDGsを拡散するのに一役買う「マグちゃん」

最近では、宮本製作所がSDGsを標榜したマーケティング活動を展開しており、「マグちゃんを使うことでSDGsを支援できる」という誤解を招き、問題となっています。SDGsの目標達成にあたっては、学問上の矛盾が生じないように取り組みが行われることが大前提です。したがって、似非科学の「マグちゃん」を使うことは、学問上の矛盾を生じることとなり、SDGsの目標達成の取り組みとはいえません。

正統派の石けん運動活動は化学(自然科学)を尊重する

正統派の石けん運動がまず目指すことは、各主体間で化学の考え方を共有することです。石けんを正しく使用するためには、石けんの化学に関する理解が欠かせません。そして、その理解を、実際の石けんの利用に活かすことの反復を通じて、石けんの優位性(性能面・環境面等)の揺るぎない認識につなげていき、石けん利用の定着を図っていくのです。

一方で、マグちゃん信奉者(応援者)に多い特徴としては、石けんのことを漠然としか理解しておらず、その化学を正しく理解していないということがあります。化学をおろそかにするから、ブレやすく、ニセ科学に引っかかりやすいのです。そして、強力なマーケティング戦略に引き込まれ、まるで「マグちゃん教」というカルト宗教であるかのようにのめり込み、化学音痴層を次々と引き込んでいくのです。こうして、あれこれ考えれば考えるほど泥沼に入る残念な「マグちゃん」信奉者が激増したのです。

化学の学習活動は消費生活を守るセーフネット

化学を正しく理解しているかぎり、高校レベルの化学でウソに気づく「マグちゃん」のようなものを掴まされることはありません。化学の学びに遅すぎるということはありません。化学を学ぶことは、消費生活を守るセーフネットを構築する活動にもなるのです。自身の生活のために、社会のために、化学を学ぶことで、三方よしを実現しませんか。

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