マグちゃん景表法違反被疑事例通報者、鮒ちゃんです。
一昨日に消費者庁より、景品表示法違反の措置命令が下された宮本製作所(茨城県古河市)ですが、下記リンクのように、環境団体による庇護の事例を掲載することで、自社の洗浄力訴求の正当化を図ろうとするなど、反省がみられない対応が散見されています。
この上記の問題は、素人を母集団とするモニター調査には、恣意的なバイアスが働く可能性が高く、科学的公正性に欠けるということです。実際に、マグちゃん措置命令に関するYahoo!などのネットニュース記事へのユーザーコメントも、通常は「措置命令は当然」とするようなコメントが多いのが通例であるのに反して、マグちゃんを庇う投稿が多い不自然さから、マグちゃん盲信者によるサクラ投稿が多いとみられます。似非科学に異常に集る致命的な化学リテラシーとネチズンの市民意識の低下は、市民運動が盛んな欧米では考えられない、現代日本に特有の堕落ぶりをよく表しています。
実験の結果を客観的かつ論理的に説明できてこその科学的根拠
消費者庁の処分事案で多い誤解は、「検証結果を得ること=科学的(合理的)根拠」だとすることです。例えば、報道では、洗濯機での検証をしていないことが問題視されましたが、では、洗濯機で検証をすればそれだけでよいといえば、それは、科学的根拠としては不十分です。科学論文でよくあるように、検証実験で結果を出したら、その結果はどのようなしくみで起こるのか、なぜそのような結果が得られたのかということの遡及的考察が、自然科学の考察プロセスでは要求されます。措置命令の前、宮本製作所は、「なぜマグちゃんで汚れが落ちるのか」という命題に対して、化学的に誤った説明を行っていたことを、当メディアの著者が指摘し、当然のこととして、消費者庁が求める科学的に合理的な根拠を含む資料を提出できなかったわけです。措置命令を決定づけたこのような対応から、宮本製作所は高校レベルの化学すらわからない化学素人会社である現実をさらけ出すことになったかたちです。
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