イセショックが日本のケージ卵業界を震撼させている今、マヨネーズで圧倒的な知名度の従来の鶏卵加工食品メーカーのフードテックの挑戦がケージ卵を見限る試金石になるでしょうか。
食品大手のキユーピー(東京都渋谷区)は、昨年、業務用向けに販売を開始して話題を呼んだ鶏卵代替食材「ほぼたま」を、17日から、宅配通販限定で一般消費者向け販売を始めると発表しました。アマゾンジャパン(東京都目黒区)の宅配通販サービス「アマゾンフレッシュ」の販路を通じて、東京都・神奈川県・千葉県の一部地域を対象に販売を開始し、順次対象エリアを拡大していくとしています。
ほぼたまは、卵を一切使用しない、プラントベースのスクランブルエッグ型の代替卵食品ですが、キユーピーでは、このほぼたまの他にも、マヨネーズタイプの卵不使用のドレッシング「エッグケア」など、卵不使用の商品を開発しています。鶏卵加工技術で業界屈指の実績をもつことを逆手に取り、キユーピーだからこそできる鶏卵代替フードテックの強みを世に見せつけようとしています。今後の消費者の動向次第では、鶏卵代替フードテックでの企業間競争が促され、食品製造(加工)業のケージ卵依存からの脱却の動きと養鶏業そのものの終焉(オワコン)化が一気に加速するようになるかもしれません。
※キユーピーのウェブサイトでは、ほぼたまがヴィーガン向けではない旨を表示していますが、原材料表示を見る限りでは、動物性食材と考えられる原材料は一切使用されていません。各人のヴィーガンポリシーの厳格度は大きく異なります。動物性食品に近い特性を実現するために、好ましくない食品添加物が使用されている場合もあります。ご購入に際しては、念のため、動物性原材料不使用であると思われる食品であっても、原材料表示は必ずご確認ください。
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