コロナ愚民の買い物:玩具メーカー菓子、アセトアミノフェンからタマホームまで

店舗POSデータ等に基づく市場調査で知られるインテージ(SRI)(東京都千代田区)によると、コロナ禍だからこそ異常なほど売上を伸ばしている商材カテゴリがあるという。そのうち、愚民化現象を考えるうえで看過できないカテゴリやメーカーを取り上げてみたい。(補注:これは、特定の私企業(インテージ)による調査の特性上、市場調査の母集団が、大企業が扱う一部のカテゴリ群に偏在している可能性などから、市場全体のほんの一部、氷山の一角にすぎないことをお断りしておく。全体のなかでも、社会現象の異変をよく現す、とくに象徴的なものだとご理解いただきたい。)

株式会社インテージのウェブサイト

もしかして痛ヲタ?玩具メーカー菓子を買う意外な層とは

インテージSRIによると、玩具メーカー菓子の定義は、「(バンダイなどの)玩具を主要業種とする企業が販売する菓子」のことである。なかには、玩具も大したものではない(もしくは、玩具が付かないお菓子だけである)のに、権利料が高額なためだろうか、人気アニメキャラクターがついているだけで菓子が少ない割に高額な「ぼったくり商品」もあるようである。執筆者が幼少の頃は、京都のナガサキヤ(廃業)の玩具菓子が圧倒的なシェアだったが、今日では、数多くの商業キャラクターの権利を握るバンダイ(東京都台東区)が圧倒的なシェアを誇っているようだ。この定義によると、こどもがシール目当てで大量買いして、チョコウエハース菓子を大量に廃棄するという問題行動が教育問題となった、ロッテ(東京都新宿区)のビックリマンチョコのようなものは、(ロッテが食品主体企業で玩具主体企業ではないため)カウントされないとされる。

さて、本題だが、玩具メーカー菓子といえば、子育て世帯の父親または母親が、こどもに買い与えるイメージが常識的であるが、コロナ禍の今日では、そうでもないということが、インテージSRIのデータには現れている。なんと、こどもがいない世帯の中年(30〜49歳)男性の購買シェアが、子育て世帯のそれとほぼ同水準だというのだ。実に気味が悪い社会現象だ。これは、1980年代から2000年代に義務教育を受けていた世代にあたり、ちょうどファミコンなどのコンピュータゲームブームで、こどものあそび文化が衰退・劣化し始めた頃に重なると、ふなあん市民運動メディアは指摘する。昭和の頃のこどものあそびには、豊かさを内発的に創造するポテンシャルを育む教育効果があるとされるが、そのようなあそびをする機会が十分に与えられなかった層、そのなかでもとくに、市民運動に無関心な低知性層は、コロナ禍でいざ退屈になると、身についてしまっている商業的な娯楽に依存する癖が現れるのである。こどものころに精神が充足されなかった鬱憤が、財布の自由度が高くなる中年世代になることで一気に噴出し、知性も乏しいがために、かくも幼稚な行動に出たのだともいえよう。玩具菓子は、商業ゲームと並んで、娯楽の商業依存の象徴といえるものの一つであることからも、子育て世帯でこどもに買い与えるのも問題がある。京都アニメーション放火事件などからもご察しのとおり、殺傷アニメの「鬼滅の刃」や「呪術廻戦」の寄与が大きく、殺傷アニメという特性上、いじめや凶悪犯罪の動機づけになることが懸念され、さらに、コロナ禍特有の欲求不満も重なり、予断は許されない。大人世代の再教育をも視野に入れた、多世代包括型の緊張感をもった生涯教育戦略が求められる。

化学リテラシーのマヒが招いたアセトアミノフェン鎮痛薬の超品薄

アセトアミノフェンは、最も古典的な解熱鎮痛剤であるアセトアニリドのパラ位に水酸基が導入されただけの、単純な分子構造を持つ芳香族アミド(N-アセチル-p-アミノフェノール)である。

アセトアニリド
アセトアミノフェン

比較的(苦味・酸味等の)口当たりが強くなく、また、アセチルサリチル酸のような胃への刺激が少なく内服しやすい成分であるとされているため、小児用の解熱剤にも処方されるが、安易な使用による急性肝臓障害などの副作用(アセトアミノフェン中毒)もよく知られており、専用の解毒剤(アセチルシステイン)も存在するほどである。(下の写真参照)(酒と同時に)大量に内服すると肝不全を起こして死に至る危険性があることから、1999年に埼玉県本庄市で起こった本庄保険金殺人事件での薬物殺人に悪用された成分としても知られている。

アセトアミノフェン中毒解毒剤の医薬品添付文書

S-アセチル-L-システイン(アセチルシステイン)

あの悪名高きグローバル製薬会社ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)のOTC解熱鎮痛薬「タイレノール」は、アセトアミノフェン単一剤として有名である。ちなみに、日本国内におけるタイレノールの営業権を保有する企業は、武田薬品工業の大衆薬部門を担っていた子会社「武田コンシューマー・ヘルスケア」の売却に伴ってできた米資本Oscar A-Co傘下のアリナミン製薬(大阪市)である。

アセトアミノフェンの購入目的は、新型コロナワクチン接種後の副反応の緩和である。厚生労働省は、新型コロナワクチン接種後の副反応の緩和には、アセトアミノフェン以外にも、ロキソプロフェンナトリウム(ロキソニンなど)やイブプロフェン、アセチルサリチル酸などといったNSAIDs(非ステロイド系消炎剤)は一般的に使用可能としており、冷静な対応を呼びかけている。(一般的にいえることとして、ロキソプロフェンやイブプロフェンは長期連続服用した場合、依存性やそれに合併して起こる副作用が問題視されているため、あわせて注意しなければならない。NSAIDsの服用は、あくまでも一時的な炎症や疼痛を和らげるための頓服薬としての服用が本来の正しい使用方法であり、長期間持続する炎症や疼痛を和らげる用途には向かないとされている。万一、長期間持続する炎症や疼痛がある場合は、生活習慣病などの健康上の根本的かつ重大な問題が潜んでいる可能性が疑われるため、NSAIDsに安易に頼るのではなく、医師の診断が必要とされている。)アセチルサリチル酸は、胃に対する刺激性が知られているが、この透明なリスク認識が、長期服用や多用の抑止力として働くうえ、安全性に関する知見が比較的多い、窒素を含まない単純な分子構造(サリチル酸誘導体)の成分であるため、より安心とする見方もできる。(但し、アセチルサリチル酸は成人(15歳以上)しか適応がないため、15歳未満には使用禁忌である。そもそも、15歳未満で、頭痛等の炎症が起きること自体に、健康(生活習慣)上の根本的問題があると疑うべきである。)さらに、NSAIDsをはじめとする医薬品成分の多くは、腸内細菌叢にも何らかの悪影響を及ぼす可能性があり、免疫力そのものにも影響する可能性があることも考慮しておかなければならない。よりによって、アニリン窒素を含有し、肝臓への負担が大きく健康リスクが高いアセトアミノフェンだけが超品薄になるという現象は、化学リテラシーの目で冷静にみるかぎり、「テレビ番組で紹介された健康食材が一時的に超品薄になる」現象と同様に、いつもの日本人の悪い癖が表面化した、低知性の愚民根性をさらけ出した、なんとも馬鹿げた社会現象であるといえる。

新型コロナワクチンを実際に接種するかどうかは、副反応のリスク等や各主体の健康状態や年齢等も含めて、総合的に慎重に考慮してから、各主体の自己意思で決定することが何より大切だ。(当メディアとしては、反対も賛成もしない。)

社内通達で風俗店通いを奨励で物議のタマホーム

「20代でも家が買える、20代のタマホーム」でおなじみのタマホーム(東京都港区)。以前は、現在マクドナルドのCMのメインキャラクターに起用されている某アイドルスターのリーダー格カリスマヘビースモーカーがCMキャラクターを務めていたこともあるハウスメーカーだが、こんな家で、子育て世帯を持つということを考えたら、想像もつかないだろう。そんな想像を絶するタマホームの社風が物議を醸している。

見出しはウソかと思うかもしれない。しかし、どうやらその期待は裏切られるようだ。週刊誌の記事であるが、とにかくまずは、このリンク先記事を読んでいただきたい。

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タマホームのウェブサイト

仰天社内通達を出したあの経営陣は、全く別世界の人間だから、あまりにもバカばかしすぎて、魂を吸い取られそうなので、あえて詳説することは避けるが、要約すると、これだけでもあり得ない酷さが際立つ。

  • 通達にLINEを使用
  • 携帯通信の5Gがコロナをおびき寄せるなど、根拠のないデマを吹き込む
  • 社内で新型コロナワクチン接種禁止令
  • 社員に風俗店通い推奨を通達

まさに、反面教師として素晴らしすぎる経営陣ではないか。これだけで、不買決定を下す根拠としては十分すぎる。

ただでさえ、タマホームは、何の哲学も感じさせない、現代日本の、悪い意味で「超平凡」な洋風ベタ貼り戸建住宅だ。こんな住宅にすんでいるだけで、「ハッタリかますだけで思考停止状態なのだろう」など、住む人の品格が伺い知れるくらいだ。

賢明な読者の皆様にとっては常識だと確信するところだが、マイホームの第一選択肢としては、まずは里山の古民家を考えてほしい。これは、日本の建築文化・住文化を保全することになる素晴らしい選択である。そして、何より現実的だ。里山地域など多くの地域では、空き家問題が深刻な社会問題となっており、取り壊せば、廃材発生で無駄な環境負荷がかかるし、日本の建築文化や住文化の絶滅に一歩近づくことにもなり、持続可能性上の損失は想像以上に大きい。ボロ家でも修繕して住みたいという価値観をもってほしい。そして、とにかく安い。物件や地域によっては、ほぼタダ同然という場合もある。もはや古民家に住まない手はないほどである。

もし、予算に余裕があるのであれば、伝統工(構)法と国産材の活用に確固たるこだわりがある、市民運動家の一級建築士とマイホームの夢を語ってほしい。そのとき、あまり欲張らず、伝統工法の技や素材のよさがしっかり光るシンプルな設計をお願いしてほしい。実は、シンプルな家ほど、技のごまかしがきかない、すなわち、技に絶対の自信がある大工にしかできないのであって、大工に対する敬意と信頼の意思表示になるのである。創り手も住み手も社会もすべてがよしの三方良しが実現できるよろこびがある。このような家で子育てができれば、とくに力を入れなくても、こころ豊かで芯の強い、将来有望な人間に育つことまちがいなしだろう。住む家には、教育面でもそれほど高いポテンシャルを秘めているのだということを、絶対に忘れてはならない。

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