本日1月17日は、阪神淡路大震災が起こった日です。26年前の1995年、神戸市街地は一瞬にして焼け野原になりました。知らない世代の方もあろうかと思いますが、風化させてはならない大災害の記憶です。
さて、災害が起こってまず問題となるのが食料です。とはいっても、生鮮食料品は備蓄するわけにもいきませんし、水分が多い食品や缶詰だとかさばって、備蓄場所にも困ることになります。そこでおすすめしたいのが、伝統的な和食の知恵でもある乾物です。乾物には、煮干しなどのイメージもありますが、純植物性のものも多く、ヴィーガンの対応も意外としやすいのです。そこで、この記事は、ヴィーガン対応に特化した乾物ローリングストックの知恵についてご紹介したいと思います。もちろん、ヴィーガンそのものがサステナブルな概念ですから、サステナビリティにも対応します。
日頃から活用したいヴィーガンだし
だし(ブロス)の旨味を構成する主要な要素として、アミノ酸、核酸、コハク酸(ジカルボン酸)があります。ヴィーガン対応では、アミノ酸は昆布や酵母(酒)から、核酸はキノコ類から、コハク酸は酵母(酒)から得ることができます。とくに、昆布に多く含まれるアミノ酸のL-グルタミン酸と干し椎茸などに多く含まれる核酸のグアニル酸とは、旨味を互いに強め合う相乗効果があることがわかっていますので、ヴィーガンだしの基本として、日頃から活用したいものです。椎茸以外のキノコ類にも乾燥品がありますし、乾燥酵母はニュートリショナル・イーストと呼ばれ、単体でも非常に濃厚でありながら、まろやかな旨味が手軽に得られるすぐれものです。少なくとも、干し昆布、干し椎茸、ニュートリショナル・イーストは揃えておきたいものです。
焼麩・高野豆腐・大豆を見直そう
焼麩と高野豆腐は、だし汁に浸して軽く煮込むだけで美味しく食べられる、伝統的で健康的な「インスタント食品」ともいえます。焼麩はグルテンそのものですから、グルテンが合わない方には合いませんが、食べられる方は、常備しておくと便利です。また、大豆の生豆は、直火で炒ると、そのままでおいしく食べられますので、重宝します。
火が使えない場合を想定し、オートミールや玄米ポン菓子も
洋のスタイルではありますが、オートミールは熱量密度が高く、保存性に優れ、調理不要ですぐに食べられるので、火が使えないときの非常食として優れています。少しかさばり、お菓子にはなりますが、玄米ポン菓子も高カロリーで、食品添加物も少ないですので、オートミールと同様に非常食になります。あとは、調味料としては、前のだしとともに使う醤油、粗塩、塩分20%程度の伝統製法の梅干(最近、スーパーなどで多い減塩品は不可)などがあるとよいでしょう。
日頃からの習慣がいざというときに慌てない備えに
いくら備蓄していても、備蓄するだけでは、いざというときに役立ちません。日頃から古いものから順次使い続けるローリングストックを習慣化しておくと、いざというときにもすぐに活用できます。日頃から、防災対応にもなる乾物を活用してみましょう。
コメント