能勢・ぎんぶなのうえんだより(2024年8月12日)

ぎんぶなのうえんからのお知らせ

イタリア夏秋野菜(トマト・甘唐辛子)の収穫が始まっています

コストルート・ディ・パルマ

本来は関西の避暑地のはずの能勢ですが、今年は、昨年にも増して、史上経験したことのないほどの異常高温で悩まされ、苦戦を強いられています。今年初導入のイタリア伝統品種(固定種)の中大玉トマトCostoluto di Parma(コストルート・ディ・パルマ)は、梅雨の長雨の影響と、その後の異常高温の影響もあり、青枯れ病と成り疲れの併発とみられる障害の発生で、作付けの約半数が枯れてしまい、残りの半分程度が、お盆明けまで耐え忍んでいる状況です。このような逆境に立たされていますが、それでも、来年は、過酷な環境を耐えてきた強健選抜個体の子孫を育てることとなり、このような選抜を繰り返していくうちに、より能勢の風土に合ったイタリアントマトに育成していくという、今は耐え忍び、より価値のある系統に育んでいく、試練の過程なのだと、前向きに捉えるようにしています。生理障害が発生してしまったトマトは、栽培管理責任者の鮒が持ち帰るとして、能勢・ぎんぶなのうえんにワークショップでご来園いただく方のために、出来の良い果実は残すようにしています。気になる味ですが、未だかつて食べたことのないほど、酸味も甘みも旨味もしっかりとした、トマトとしてフルボディな味わいを楽しめる、これぞ、ガストロノミーが追求していたトマトだといえるくらいに、非常に美味なトマトです。その多くは、品種特性によっていますが、窒素を控え目に施肥したり、珪酸塩系く溶性元肥を重点的に施肥するという、能勢・ぎんぶなのうえんならではの栽培法のこだわりも、その濃い食味を引き出しているのだと思います。近年、シェアのほとんどを占めている桃太郎系などのF1品種は、雑種強勢で耐病性もあり、栽培しやすくなっていますが、能勢・ぎんぶなのうえんでも、約半数が枯れるといった事態が起きていることからも、固定種、とくに導入初期の栽培は比較的難易度が高く、栽培技術の工夫が必要だということがおわかりいただけるのではないかと思います。日本での入手はきわめて困難で、幻のトマトともいわれる、正真正銘のイタリア・パルマの伝統品種、コストルート・ディ・パルマトマト。食べてみたいという方は、ぜひ、銀鮒の里アカウントでログインいただき、食べてみたいと一言メッセージをお寄せください。トマトが実る農園現地でお待ちしております。

甘唐辛子(品種名:Friggitello(フリッギテッロ))は、現在のところ、青枯れ病の発生はゼロで、非常に良好な生育状況です。梅雨の間は、病害リスクの軽減のIPMの一環として、窒素を控えていたため、生育はやや遅めですが、その後、十分に乾燥するようになってから、窒素を集中施肥したところ、一気に育ち、着果数も増えるようになってきました。ただ、このところの暑熱のストレスのせいなのでしょうか、種のわたの部分もまるごと食べているからなのでしょうか、甘唐辛子の割には辛味が強めのように思います。辛味はほとんどないはずなのですが、今後、涼しくなってきて、株も大きくなり、安定するようになると、辛味が少なく、香り高い果実がたわわに実るようになることが期待されます。辛味があっても、香りは素晴らしく、とても美味しい唐辛子です。

簡単調理のファーマーズレシピ!おすすめの味わい方

コストルート・ディ・パルマトマト(大玉1個)とフリッギテッロ唐辛子1個でつくる、簡単激ウマ夏サラダ(ヴィーガン対応)をご紹介します!

コストルート・ディ・パルマトマトは輪切り(おすすめ!)またはくし形切りにして皿に盛り、海塩を軽くふりかけます。その上に、フリッギテッロ唐辛子の輪切りを乗せ、バルサミコ酢とオリーブオイルを軽くかけると出来上がりです。好みでバジルやオレガノ、サラダバーネット(いずれもフレッシュのもの)を散らしてもよく合います。涼やかなトマト・唐辛子特有の香り・トマトの爽やかな酸味・優しく上品な甘みとが調和した芳醇な味わいをご賞味ください。ヴィーガン対応ではなくなりますが、モッツアレラチーズと合わせたカプレーゼやブルーチーズ(ゴルゴンゾーラ・ピカンテ)と合わせても美味しくお召し上がりいただけます。チーズがお好きな方は、こちらもぜひお試しください。

大人の方でお酒を嗜む方は、ワインの場合、サラダとのペアリングの一般的なセオリーとしてよくいわれるライトボディの銘柄はもちろんのこと、濃厚な味わいの銘柄でも、サラダには決して負けないくらいのしっかりした味わいがあり、ペアリングもしやすくなっています。ぜひ、あまり難しく考えず、お好みの銘柄のワインとのマリアージュをお愉しみください。ウイスキーやグラッパ(ブランデー)のストレートの場合、サラダの野太い余韻からの遷移を楽しむように、食後酒(ディジェスティーボ)に少量だけ嗜むのがおすすめですが、食中酒とする場合は、ハイボール(炭酸割り)スタイルがおすすめです。好みの嗜み方でお愉しみください。

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