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期待通りの味でした!
爽快感のある酸味を感じる辛口という個性的な味。野菜としてはフルボディな味わいの能勢・ぎんぶなのうえんのイタリア野菜料理に合わせる酒を探していたところ、限りなく辛口白ワインの味わい日かそうな日本酒に、能勢の酒、秋鹿で出会いました。その名は、「自営田・雄町 山廃もへじ秋鹿」。日本酒の概念を覆すような、爽快な飲み口の辛口の白ワインを思わせる個性的な味わいには、期待していたとはいえ、実際にテイスティングしてみると、衝撃的な感動を覚えました。確認ですが、秋鹿は日本酒です。日本酒の味もしっかりするのに、むしろ、すぐ後でくるのは、辛口の白ワインのような不思議な味わいなのです。もちろん、辛口の白ワインが合うような料理、とくにイタリアンなどの洋食にはよく合うと思いました。イタリアンなどのレストランシェフの方も、これは要チェックのお酒ですよ!
原料米には、オカヤマンヘンな鮒の出身県、岡山県が誇る酒造用米の高級品種、雄町を使用。自営田で、農薬不使用の循環農法で栽培された、サステナビリティにも配慮されている原料米が使用されていて、醸造アルコールが添加されていないのは、秋鹿ならではのこだわりです。自然の乳酸菌に由来する酸味が特徴の山廃仕込み。日本酒度は+9の辛口、酸度は2.5とやはり高めです。アミノ酸度は1.7です。
香りは、まず最初に、能勢の杉林から古民家に吹き下ろすキリッと薫る風を思わせるような、針葉樹材様のウッディな香りを感じ、これには、日本酒らしさを感じます。その後、すぐに遷移するように感じる、柑橘果汁のような爽快な酸味がある、しっかり発酵が効いた辛口の白ワインのような特徴を感じます。味はワイルドな力強さを感じながらも、きれいな味わいです。日本酒1銘柄で、日本酒の力強い飲み口と辛口白ワインを思わせる爽快感とが同時に味わえる、とてもお値打ち感があるお酒といえます。合う料理は、日本酒だと、和食のイメージが持たれがちですが、この「自営田・雄町 山廃もへじ秋鹿」の場合は、むしろ、辛口の白ワインに合う料理、例えば、チコリとサラダバーネットのサラダ(ブルーチーズあえ)やカルパッチョのようなイタリアンによく合うように思います。12月からは、能勢・ぎんぶなのうえん野菜のチコリやカーボロネロが収穫期を迎えると思いますが、能勢・ぎんぶなのうえん野菜料理との相性もほぼ確実に合いそうで、かなり期待できそうです。白ワインだと、オーガニックであっても、亜硫酸塩が含まれていることが多いですが、日本酒だと無添加で、ワインよりも保存性に優れるのも嬉しいです。能勢・ぎんぶなのうえん野菜料理とあわせて提案するお酒の候補のひとつとして押さえておきたいと思います。気になった方は、ぜひ試飲してみてください。きっと、爽快な感動が得られると思います。
ノセ・ミネラルソーダでハイボール
「自営田・雄町 山廃もへじ秋鹿」のガツンとインパクトのある味わいだからこそできる飲み方として、能勢の天然水に炭酸を溶かしただけの炭酸水「ノセ・ミネラルソーダ」を1:1の割合で混ぜたハイボールも試してみました。(アルコール度数:8〜9%)
最初に立つウッディな香りは、炭酸で割ってもあまり変わらず、炭酸の作用によって増幅された感じがしました。酸味は割った分まろやかにはなりましたが、それでも、炭酸と相まって、爽快感はしっかりと感じられました。さすがに割ると、ガツンとした感じから淡麗な感じにはなりますが、それでも、焼酎やウイスキーなどのように、しっかりとお酒感があるのは、インパクトのある味わいの日本酒だからこそできることだと思いました。割り材の炭酸水の炭酸もかなり強刺激ですので、1:1の割合でも決して炭酸が薄くなく、十分な炭酸感がありました。
能勢の地炭酸水「ノセ・ミネラルソーダ」をそのままでも飲んでみましたが、他の銘柄の炭酸水と比べても、炭酸の泡がきめ細かいうえ、より強刺激に感じました。これは、能勢の天然水の特性によるのでしょう。能勢町では、炭酸水素泉が湧出することから考えると、この天然水にも、天然の炭酸水素塩が絶妙な濃度で含まれているのかもしれません。このきめ細かい炭酸の泡と炭酸の強刺激が、希釈してもお酒の特徴をしっかりと立てているのでしょう。
ハイボールにすることで、「自営田・雄町 山廃もへじ秋鹿」の特徴をそのまま継承しつつ、日本酒の独特な強い味が苦手という方でも飲みやすくなり、より幅広いニーズに応えられるように思いました。ヘンな鮒は、やはりしっかり味が活きるストレートが好きですが、日本酒でありながら、ハイボールも十分にありという実感には驚きました。能勢の地炭酸水でハイボールもぜひ試していただきたいと思います。
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