商業ゲーム時代の未成年者犯罪:生命の軽視と暴力のカジュアル化

20日夜、東京都渋谷区の路上で、不可解な未成年者による凶行があった。路上を歩く全く面識のない母子に突然、包丁で切りつけるという、殺人未遂事件だ。犯行に及んだのは、埼玉県戸田市在住の中学3年の女子(15)だった。犯行の動機として、その女子は「自分の性格が母親と似ているのが嫌になり、母親を殺害しようと思い立ち、弟に母親の殺害を見せるのは辛いと思い、弟も殺害しようと思った。(路上の母子殺人未遂は)その予行演習だった」と、常識人には全く理解不能な動機を警察の捜査関係者に述べたという。

商業ゲームの影響を考えなければ説明ができない異常行動

常識人には全く理解ができないような犯行になぜ及ぶのか。そのことを考えるとき、気軽に殺傷シーンを疑似体験できるような商業ゲームの関与を考えずしてはあり得ない。加えて、補因があるとすれば、女子の教育における生命の尊厳についての指導の欠如や、他者共感(クルーエルティに対する感受性)の欠如といった、教育的配慮で予防できるような後天的精神障害が考えられる。このような環境は、東京近郊のような都会暮らしでは容易に形成されるものであり、それどころか、ほぼ全世帯に何らかの商業ゲームのプレイが可能な端末があるような状況である。昨今の商業ゲームの動向としては、販売されているものの多くに、何らかの殺傷・暴力シーンが盛り込まれている。小学生の間でのフォートナイトブームやモンハンブームに象徴されるように、CEROレーティングを無視して、対象年齢以下の未成年者にも、そのような殺傷・暴力シーンを含む商業ゲームをプレイさせている実態が明らかになっている。さらに、マクドナルドのような、動物の殺生が密接に関わりながらも、その問題を隠蔽し、客に考えさせないジャンクフードも、搾取的思考や生命の軽視、リン過多による精神の昂ぶりという点で密接に関係しているとみられる。殺人・暴行事件を起こした容疑者の捜査の過程で、容疑者の趣味や生活習慣に商業ゲームがあり、容疑者の自宅からも、商業ゲーム機での日常的なプレイの形跡がしばしば確認される。現在のところ不明ではあるが、渋谷での犯行に及んだ女子にも、商業ゲームやジャンクフード(劣悪な食習慣)の密接な関与があるのではないかと推測される。今後の捜査では、このような視点での捜査が望まれるところだ。

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