立憲民主党の有田芳生参議院議員は、30日に国会議事堂で行われている参議院予算委員会質疑(午後の部)で、沖縄県の米軍基地周辺地域で問題となっている有機フッ素界面活性剤でPOPsのPFAS(パーフルオロアルカンスルホン酸塩)による、基準値を大幅に上回る水道水汚染問題に関して、質疑を行った。この質問に対して、岡 真臣(おか まさみ)防衛省地方協力局長は、「地方自治体と協働で解決に向けて取り組んでまいります」との、役人の常套句を繰り返し、また、岸防衛大臣も同様に、質問の捻じ曲げともとれる答弁を繰り返したため、有田参院議員は激怒、一時議場は騒然とした。この一連の答弁から、この数年の間に、沖縄県民の健康不安問題に関して、国・防衛省側は何も手を打ってこなかったことが露呈される形となった。有田参院議員は、発がん性が疑われるPFASが含まれる泡消火剤が米軍基地で使用されたことを機に、その泡消火剤に含まれている疑いがあるPFASが、基地周辺の住民、とくに、未来あるこどもの健康を、住民に知らせる国の責任を放棄して脅かし続けている実態を厳しく指摘した。そのうえで、在沖縄米軍基地周辺の住民から強い要望が出されているPFASの血液検査の費用を国が負担すべきではないかと、有田参院議員が切り込むと、岸田首相は、「PFASの健康影響等について、エビデンスを揃えたうえで、政府として何ができるかを検討する」と回答するにとどめ、沖縄県民が強く要望している血液検査の国費負担の可能性については言及を斥けた。
コメント