「商業ゲーム」実は斜陽産業:壮大なる知性貧困ビジネスの欺瞞

アホを翻弄するゲームバブルの実態

23日、米国マイクロソフトが、あのタケダのシャイアー巨額買収をも大きく上回る額で、商業ゲーム大手を買収したという、なんともバブリーな記事を配信したその矢先の28日、日本国内では、商業ゲームが斜陽産業であることを確信させる一大事が起きた。昭和後期から平成にかけて、家庭用・ゲームセンター(業務用)ともに商業ゲーム業界を席巻していた存在のセガ(SEGA)、家庭用ではかつて「ドリームキャスト」という大失敗した自社ハードウェアがあったことすら、すっかり忘れられたが、これまで主力としてきたゲームセンター事業からも完全撤退するというものだ。アミューズメント大手のGENDA(東京都大田区)は、これまでセガ(東京都品川区)のゲームセンター事業会社のGENDA SEGA Entertainment(GSE)株の14.8%を取得していたが、この度、100%(議決権ベース)となったことに伴い、GENDA GiGO Entertainment(GGE)に社名変更され、これまでのゲームセンターのSEGAブランドが消滅することが決定した。青い看板に青の変態モグラのキャラクターで青づくめのコンセプトのSEGAのゲーセンは、教育が変質し始めた昭和後期の頃から、アホや不良少年少女が屯することから児童生徒指導関係者が監視の目を緩めない標的となっていた。そのSEGAのゲーセンが、今後はGiGOというブランドに刷新されるという。対外的には、コロナ禍に伴うSEGAゲームセンター事業の不振に伴うものと説明されていただけに、新生GiGOのゲームセンター事業の縮小(統廃合)は必至とみられている。

●GENDAによる発表

https://www.gendasega.jp/Portals/0/pdf/archive/%E3%80%90GSE%E3%83%AA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%80%91%E6%A0%AA%E5%BC%8F%E5%8F%96%E5%BE%97%E3%81%8A%E3%82%88%E3%81%B3%E7%A4%BE%E5%90%8D%E5%A4%89%E6%9B%B4%E3%81%AE%E3%81%8A%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%9B.pdf

マクドナルド(ジャンクフード)や商業アニメと並んで、商業ゲームは、教育上悪い商業依存の象徴として、昭和の頃から、教育の敵として、しつけで規制の対象と見る向きがあった。しかし、家庭用商業ゲーム機やオンラインゲームができるスマートフォンの普及、校則の緩和、親の世代も中毒者を続出させたポケモンGOブームなどを受けて、教育界全体の気の緩みが生じ、最近では、経済至上主義の勢いに乗り、「eスポーツは儲かる」「eスポーツは社会を活性化させる切り札」などと讃えられたり、eスポーツが国民体育大会の競技(文化部門)で加わるなど、異常なまでの美化の動きがある。高スペックのWindowsパソコンは「ゲーミングPC」と称して販売されることも多く、もともとはCAD・グラフィックデザイン・学術研究などで使われるべき仕事道具の高スペックPCが「ぜいたくな大人のおもちゃ」との境界が曖昧になることで、こどもの見本になるべき大人の間でも、公私混同のきっかけになるというモラル問題が起きている。

複合商業施設によくあるゲームセンターでは、親子で何も悪びれずに遊びに興じるのをよく見かける。昭和の頃からの祖父祖母の代からの教えに逆らうように、こどもに遊ばせるその親は、アホと言うしかない。そのアホをさらに増長させ、eスポーツの美化でゲームバブルを意地でも煽ろうとする日本の社会そのものもまたアホである。それに歯止めをかけるのは、市民智の力しかない。

マイクロソフトのマッチポンプ

1985年、マイクロソフトは、当時としては画期的なビジネス用のGUI環境OSとしてWindowsの初版を発売した。その発明者のひとりが、あのビル・ゲイツだ。初版リリースの10年後、Windows95ブームが起こり、Windowsが一般家庭にまで広く普及することになったが、そのWindowsには、コンピュータウイルスの問題がつきものだったが、当時は「そういうものだからしかたがない」と、誰も疑わなかった。Windows以外のOSとしては、LinuxやMac OS(現 macOS)があったが、Windowsのようにウイルス感染が問題になることは(皆無というわけではないものの、)ほとんどなかったのだ。今日でもWebサーバーではWindowsが使われることはほとんどなく、Linuxが圧倒的に多い。なぜなら、ウイルス感染などのセキュリティリスクが最小にできるからである。Windowsはクローズドソースであるから、Windowsの内部は不可侵のはずであり、さらにそれを外部からダウンさせることは困難なはずであり、ITに関する知見が今日ほど普及していない当時ではなおさらである。しかし実際は、オープンソースのLinuxのほうがはるかに安全であり、予想とは逆のことが起きている。この矛盾をいかに説明しようか。聡明な読者であればお気づきだろうが、Windowsに特異的に感染するウイルスは、Windows内部のことを最もよく知り尽くしたマイクロソフト側の何者かがその原型を仕組んだのだという疑惑が浮上する。人を含む生物界のウイルスと同様に、より感染力や破壊力が強い変異株というものも発生する。クライアント向けOSで独占的シェアを誇るWindowsのマイクロソフトの独占的地位を巧みに利用し、情報化社会を思いのままに操作するマイクロソフトに対する嫉妬や憎悪が生まれ、Windowsユーザーが圧倒的多数を占める社会を混乱させてやろうという悪意を持つ者が出現し、Windowsに特異的な悪意のあるプログラムの問題はこじれにこじれた。そもそも、当初は、マイクロソフトのWindowsは、他の競合が少ないブルーオーシャン市場であり、しばらくはやりたい放題だった。そこでマイクロソフトは、独壇場で誰も疑わなかった隙を狙い、「Windowsに感染するウイルスを人知れずでっち上げ、知らんぷりをして、善良な企業市民を装い(※実際は偽善家)、その解決のためのワクチンソフトウェアをセットで販売すれば、暴利を二重取りできる」と考えたわけである。いわゆるマッチポンプというやつである。そして、Windows初版リリースから37年後の今、今度は、商業ゲーム大手の超巨額買収で、マイクロソフト自体が商業ゲーム会社に転身することを宣言し、「これからは、商業ゲームとメタバースが流行る」と大ぼらを吹き、さらに商業ゲームバブルを煽る機運をでっち上げたのである。まさに、Windowsとコンピュータウイルスに次ぐ、7兆9千億円もの巨額を投じて実行された、マイクロソフト史上第2の壮大なマッチポンプといえよう。マイクロソフトとは正反対の対抗軸として現れたLinux運動では、オープンソースであることから、お互いに守り助け合いながら発展していこうというコミュニティが多数生まれた。信頼の助け合いだから、独占発想のWindowsのような憎悪も生まれようがない。このような市民的な仕組みも、オープンソースだからこそできる市民的な安全安心の根拠になっていると考えられている。

以上のことから、昨今のマスメディアでも実しやかに取り上げられる、「商業ゲーム産業は成長産業」だとする記事は、現代はかくも変わったのだと疑うことを知らない思考停止の市民を欺く虚構であることがおわかりいただけただろう。今後も他のメディアは、eスポーツや商業ゲーム産業に対して肯定的な記事を出してくると見込まれるが、懐疑的に、逆転の見方で捉えるよう、心がけていただきたい。

コメント

PAGE TOP
⚠警告:非認証ユーザーのコピー行為はあなたにとって重大な法令リスクを伴います。