16日午後3時頃、池田市西本町の国道176号線呉服橋東詰信号前でカラスとみられる野鳥1羽が死んでいたのをふなあん市民運動メディアが発見し、すぐに野鳥の感染症防疫を所管する大阪府環境農林水産部(大阪府茨木市)に通報しました。日曜日で官公庁休所日のため、電話は守衛が対応し、高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)の感染による疑いもあり、遺体の不適切な扱いによる人への感染拡大防止の緊急性から、専門の担当者による対応を要請しました。これに対し大阪府環境農林水産部の担当者は「カラス一羽くらいでは対応しない」と答えたということです。全国各地で高病原性鳥インフルエンザの感染事例が相次いで報告され、緊張が走る中でのこのような拒否対応はHPAIや新型インフルエンザの問題の軽視によるあるまじき対応であり、ふなあん市民運動メディアは、明日に、大阪府および同環境農林水産部に厳重抗議を行う予定としています。
カラスの死を侮るな!思わぬ脅威が潜む可能性
カラスは生ごみ集積所のような、ネズミなども行動範囲を共有する不衛生な場所に好んで集る習性があります。このようなネズミは、鳥インフルエンザウイルスのベクター(運び屋)になる可能性が指摘されており、このことから考えてもカラスは、都市部において、AIに最も感染しやすい野鳥であるともいえます。また、カラスが都市部の人目につくところで死亡することはほとんどなく、AI感染により、本来はとらないような異常行動を起こした結果、このような人目につきやすい場所で死亡した可能性も考えられます。AIは人獣共通感染症です。とくに今季猛威を奮っている高病原性のH5N1型は、感染死亡個体に触れるなどの濃厚接触で人への感染が危惧され、その人への感染は、人の新型インフルエンザ問題の発端になることも懸念されています。愛媛県西条市の事例でも年末年始の休日返上で、しかも農林水産と関係のない部署の公務員までも動員されたことからもわかるように、鳥インフルエンザ防疫に休みはありません。このような緊迫した状況下にあって、公衆衛生を守る地方公務員の責任よりも、自らの休日の時間に重きを置き、通報者の公共的配慮をガン無視する「大阪府は関係ない」と言わんばかりの無知ゆえの怠慢は到底許されるものではありません。
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