鹿児島県職員の悲痛な訴えを裏切る結果に
「殺処分は悲しいが、防疫のために」「もうこの例で終わりにしなければ…」という、鹿児島県職員の悲痛な訴えは、厳しい自然に脆くも裏切られようとしている。またしても鹿児島県出水市の別の養鶏場で、高病原性鳥インフルエンザ感染とみられる疑似患畜が確認され、簡易検査の結果、陽性が確認された。鹿児島県が同市1例目の殺処分作業を完了した矢先での疑似患畜確認報告だった。遺伝子(PCR)検査で陽性が確定すれば、この養鶏場の鶏約1万1,000羽が殺処分されることになる。
早くも感染爆発か、全国的に昨季よりも深刻な事態も想定、自然科学専門家の予測厳しく
私たち自然科学専門家は、今季の鳥インフルエンザ禍の発生予測に関して、史上最悪だった昨季(10メガキラー)を上回る日本壊滅の断末魔のシナリオをも想定するなど、きわめて厳しい展望をしている。今季は間に合わないかもしれないが、とにかく一刻を争うようにケージ養鶏を法規制したり、1農場あたりの飼養羽数を1〜10%以下にする工業的養鶏からの脱却を図ったり、農業生産そのものをヴィーガンシフトさせるなど、抜本的な農政改革をしないかぎり、冗談抜きで日本列島がコロナ禍以上の感染爆発で壊滅するかもしれないというシナリオだ。残酷にも自然は人間社会の都合などどうでもよいわけで、当然待ってくれない。もはや日本の農政は一刻の猶予も許されない状況だ。
鹿児島県出水市では、ツルのねぐらの水からH5亜型のHPAIウイルスが検出された翌日に、同型のHPAIウイルスによる感染事例の一例目が確認されたばかり。今度は、その一例目の殺処分作業が完了した当日に、二例目の疑いが急浮上した状況だ。もう時既に遅し、バックグラウンドでは、もうすでに出水市全体でパンデミックが起こっているのではないかという想定もしておくべきだろう。自然というものは、ケージ養鶏など工業的養鶏で付け焼き刃的な対処を重ねるような人間(自治体・国・養鶏業界)の浅知恵を許すような甘いものではないということを、自治体や国、そして私たち消費者は強く肝に銘じておくべきである。
銀鮒の里学校では、昨季に続き、継続的な鳥インフルエンザ防疫・撲滅キャンペーンを展開しています。他のメディアとは異なり、私たち消費者も傍観者になるのではなく、食生活をベジタリアンやヴィーガンにシフトさせるなど、自分たちに何ができるか、何をすべきかを考えたうえで、日常生活の行動そのものを主体的に変容することを呼びかけています。それは、「よりよく生きる」ではなく、もはや「生き残りをかけた」熟考とそれに基づく「明日を生きることを許される」ための行動なのです。取り返しのつかない世の中になることを未然に防ぐために、下記の継続キャンペーンのページもしっかりお読みください。
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