今まさに花盛りの能勢・ぎんぶなのうえん!
多様性も楽しいおてんば娘!コテージピンク
昨年春と秋に播種したコテージピンク(Dianthus plumarius)の開花数が日増しに増え、見頃を迎えています。コテージピンクの魅力は、なんといっても、多様性の豊かさと、甘辛いフローラルの香りです。ピンと立ったセミシルバーリーフは、ワックス層がしっかりしており、健全に育っている証拠です。下の写真は、多彩な個体の一部ですが、平面的に咲き、明瞭なブロッチが入る花の個体もあれば、立体的に咲き、豪華な印象のある単色の花の個体もあります。写真で紹介しているもの以外でも、白花で赤ブロッチが入り、バニラのような甘い香りが際立つ花の個体もあったりします。あなたはどのおてんば娘が好きですか?ぜひ、能勢・ぎんぶなのうえんに会いに来てください。
ダイアンサスでは、コテージピンクのほかにも、カーネーションのような半八重咲きのチネンシス・ヘッデウィギー(西洋セキチク;ブラック・アンド・ホワイト)も開花が始まっており、開花2年目で貫禄を増したクローブピンク(原種カーネーション)も開花間近です。さらには、アムールナデシコ(D. amurensis)も花芽が上がり始めています。梅雨も間近ですが、梅雨に入っても、能勢・ぎんぶなのうえんは最盛期、雨ではない日には、ジューン・ガーデンで楽しませてくれます。
ガーデナー垂涎の名品種!サーモンピンクからクリーム色へのグラデーションが魅惑的なカルネア
昨秋に播種したイチオシ品種のひとつ、リクニス※1・カルセドニカ’カルネア’(Lychnis chalcedonica ‘Carnea’)の開花が始まりました。下の写真のように、サーモンピンクからクリーム色へのグラデーションが非常に美しい、世界のガーデナーが、リクニスの銘品として絶賛するオープンソース品種です。葉の活き活きした緑色ともよく映え、ナチュラルガーデンに落ち着きのある、バランス感のある華やかさを加えてくれます。今年は一才株で、播種時からそのまま伸びた一才芽での開花のため、小さめで控えめな印象が否めませんが、2年目以降は、宿根芽(ペレニアル・シュート)で、1m前後に育って開花し、その本領を発揮してくれます。育苗している一才苗のなかには、ペレニアル・シュートが現れ始めた株も見られます。リクニス・カルセドニカの一才株が一回りから二回り小さいのは、宿根草によくある品種特性で、当園以外で育成した一才苗でも、同様に小さく開花します。そのことを計算に入れて植栽しているため、今年は控えめの印象があるかもしれませんが、まずは、手まり状に咲く、その美しい花をお楽しみください。写真の’カルネア’のほかにも、真紅の花の一般的な品種である’レッドクロス’も開花しています。
ひときわ目を引く赤花の大輪!ゲウム・チロエンセ’レッドドラゴン’
ゲウム(ダイコンソウ)といえば、花が小さく控えめなイメージを持っていませんでしたか。たしかに、そのような品種もあります。しかし、そんな印象を覆すような、大輪のゲウムが、近年注目されるようになり、園芸店でも時折見かけるようになりました。能勢・ぎんぶなのうえんでも、そんなゲウムのオープンソース品種で、ひときわ目を引く品種に注目してきており、昨秋に播種を行いました。(今春も行っています。)下の写真のゲウムは、昨秋に播種・育苗した’レッドドラゴン’という品種です。ゲウムにしては大輪の豪華な花の品種です。加えて今春は、’レディ・ストラセデン’という黄花種も播種・育苗しています。このほかにも、G. coccineum ‘Queen of Orange’という品種も植栽しており、こちらも採種・播種・育苗に取り組む予定です。
※1 、シレネ属に分類され、Silene chalcedonicaと表記される場合もあります。
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