買ったときはきれいなカーネーションが、母の日のプレゼントで贈ってすぐに、無残にもヘナヘナに…そんな経験はありませんか。おそらく、ほとんどの方がそんな苦い経験をするたびに、仕方がないと諦めているのではないかと思います。「いいえ!決して仕方がないことはありません!」と、ダイアンサスの生産向け健苗育成研究に取り組む能勢・ぎんぶなのうえんのヘンな鮒は断言します。「その結果の大部分は、生産者の肥培管理に問題がある」のです。
ほんとうの健康なダイアンサスの姿をご存知ですか?
能勢・ぎんぶなのうえんでは、カーネーションの原種であるクローブピンクをはじめとしたダイアンサス属植物の健苗育成に徹底的にこだわっています。ほんとうの健康なダイアンサスの姿を知るには、まず、能勢・ぎんぶなのうえんを訪ねてみてください。
健苗の特徴1:青緑色のセミシルバーリーフ(品種特性による差異あり)
深緑色でやわらかい葉、じつはそれ、ヤバイです!そのような葉のカーネーションが、園芸店やホームセンターに多く出回っていると思います。意外に思われるかもしれませんが、実はこれ、肥料(とくに窒素肥料)のぜいたく吸収で水太りして、病虫害や環境ストレスに弱い不健康な株である証拠です。また、園芸店などで日光不足の状態が続いても、少しでも光合成の効率を上げようとする生理現象として、葉の色が深緑色になることがあります。そのような株は、買って持ち帰り、一気に体調を崩すのも、もはや時間の問題です。
では、能勢・ぎんぶなのうえんのダイアンサスはどうかといいますと、品種特性があり、一概にはいえませんが、クローブピンクやアムーレンシス、プルマリウス(ライオンロック)は、余裕すら感じる、青緑色のシルバーリーフです。これらと同じ管理をしている西洋セキチクでは、明るい緑色で葉は薄めですが、これは西洋セキチクの品種特性です。セミシルバーリーフ状に白く眩しく見えるのは、堅牢なワックス層のためで、レジリエントで健康な証拠です。逆に、一見してよさそうに見える深緑色というのは、ワックス層が薄いことによるものであり、弱々しい株であることを表しているわけです。ダイアンサスの幼苗期は多肥を好む傾向がありますが、だからといって、いつもガンガンに効き続けている状態はよくありません。とくに窒素は、ある程度CECで保持され、すぐに切れる完全消化を意識した施肥を心がけています。切れてはしっかり与えるのメリハリを効かせた施肥です。一方で、多くの生産者が使用する白粒肥料やコーティング肥料は、植物の状態に関係なく、常にダラダラと効き続けるため、ぜいたく吸収の原因になりがちというわけです。
健苗の特徴2:葉がシャキッと立ち、できるだけ鋭角についている(品種特性による差異あり)
能勢・ぎんぶなのうえんのクローブピンク、プルマリウス、西洋セキチクは、葉がシャキッと立っていて驚かれると思いますが、これが健苗の証拠です。とはいえ、長雨が続いたりすると、どうしても状態が悪い苗が出てきてしまいます。そのような苗を見てみると一目瞭然、葉が開き、鈍角についているのです。(品種特性上、アムーレンシスでは、他品種と比べて葉が開きがちですが、他の健苗の特徴がしっかり現れている場合は問題ありません。)とくに、カーネーションで葉が鈍角についていて、シャキッと立っていない株は、弱い株だと思ってください。
葉がシャキッと立っている株の健康は、根にもしっかりと現れています。このような状態の株では、毛細根がほぼ全体にくまなく張り巡らされ、根張りが速いです。
これは、ダイアンサスに限らず、多くの植物で共通することですが、施肥や土壌水分、土壌通気の状態が良好な状態では、葉がシャキッと立ち上がる傾向がみられます。
健苗の特徴3:茎節間が非常に短い(徒長していない)
茎節間隔が非常に短くなる特徴は、他の健苗の特徴と同時に現れることが多いものです。徒長は光量不足が主要原因ですが、過湿による土壌通気不良や肥料の効きすぎ(ぜいたく吸収)が原因となることもあります。成熟したダイアンサスは、ちょっとやそこらの風では折れないほどの頑丈な茎が命ともいえます。徒長した株やその予備軍は、打たれ弱く、枯れるリスクが高いということを知っておきましょう。
やはり、能勢・ぎんぶなのうえんのダイアンサス苗も茎節間がきわめて短く、茎は堅牢でしなやかです。
露地栽培で、能勢の大自然の風にしっかりさらして強く丈夫に育てた能勢・ぎんぶなのうえんのダイアンサスは、持ち帰って育てても、失敗がきわめて少ない自信作です。しかも、ジベレリン(発芽促進)以外の農薬は不使用の安心栽培です。現在は原種を中心に栽培していますが、もし、希望があれば、母の日ギフト(鉢植え)向けのクリムゾン(固定種)の栽培を行うことも検討しています。能勢・ぎんぶなのうえんのプロ培養土とセットでいかがでしょうか。今年は間に合いませんが、来年の母の日ギフトの予約を承りますので、ぜひ、お問い合わせください。
※今年の実績では、カーネーションは母の日の時点では、咲き始めの状態にできるかと思われますが、環境条件の多くは自然任せの栽培となるため、開花期のずれ、とくに遅れて(5月下旬から6月頃に)咲く可能性が考えられます。その点は、露地栽培の特徴としてご理解ください。
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