ふなあんの「鮒」には深い意味があります
2月7日は鮒の日です。
さて、ふなあんの「ふな」がなぜ鮒なのかご存知でしょうか。知らないと確実に恥をかくくらいに、その「鮒」には、深い意味があるのです。
ふなあんの取り組みは、2015年の3月、銀鮒の里学校というオルタナティブ・スクールの学校づくり運動から本格的に始まりました。しかし、いきなり始まったわけではなく、そのずっと前から継続している石けん普及運動に、そのルーツがあります。
農学の博士号を持つ発起人は、環境保全に化学技術で貢献しようと、それまでは石けんのものづくりに取り組んできました。正直に、一途に石けんづくりと連動した普及運動を模索してきました。しかし、石けんのものづくり一本ではやっていけない事態に。無一文も、死の淵を彷徨うほどに悩み苦しむ事態が何日も何ヶ月も続いたのです。そんなあるとき、
このような草の根市民運動の火を絶やしてはならない。それを守るためなら、石けんのものづくり以外のことで、あえて遠回りすることも必要でないか
と、発起人は一念発起したのです。それが、草の根市民運動家精神をもった社会起業家を育てるオルタナティブ・スクール「銀鮒の里学校」の学校づくり運動でした。化学技術者から教育者への転身、それは、並大抵では成し得ない、相当の覚悟でした。一時は、石けんづくり一筋でしたから。
銀鮒の里学校とあるように、ふなあんの「鮒」とは、ギンブナのことです。ギンブナは、日本国内の川や湖、池の魚といえば、このギンブナを指すほど、日本の淡水生態系の主のような存在です。ギンブナは、すぐに群れを形成するほどに社会性がある魚で、性格は非常に穏和で友好的であり、同種間のけんかや他種へのいじめはしません。そして、水質の変化に動じず、感染症などの脅威にも負けない強靭な生命力に逞しい行動力、寿命20年以上も珍しくない長寿の淡水魚でもあります。さらに、ギンブナのような魚の群れのことは、英語では、「学校」と同じ語のschoolといいます。(これは、「めだかの学校」という童謡があるように、魚の群れが、仲良く集団生活を送る、理想の学校のように見えることによっていると考えられます。)
「銀鮒の里学校」や「ふなあん」の「鮒」には、このようなギンブナの生態から、人間社会が学ぶべきことは多いのだということや、市民教育の推進による石けん運動の再興で、淡水の主というべきギンブナも気持ちよく棲めるような水環境を取り戻すのだという思いが込められているのです。
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