豊中市教育委員会のDX、オープンソースユーザーへの配慮を要請

豊中市に配信局があるふなあん市民運動メディアは、豊中市教育委員会の公立学校児童生徒保護者向けのデジタルトランスフォーメーション(DX)に関して、Debian系Linuxなどのオープンソースユーザーも正しく利用でき、利用環境の違いに起因するデジタルデバイド(デジタル格差)が生じることがないよう、配慮を要請しました。豊中市教育委員会では、4月に保護者向けのクラウド型学校連絡システムの供用を開始する予定としており、保護者のスマートフォンやタブレットなどで、学校との連絡ができるようになるとしています。このシステムは、パソコンの場合は、Microsoft EdgeとMozilla Firefoxで利用可能であることは確認しているということですが、Debian系Linux環境からの利用は想定していなかったということが、当メディアによる質問でわかりました。そこで、念のため、UbuntuなどのオープンソースOS環境での利用も想定のうえ、動作確認を行うよう、要請しました。

デジタルデバイドをなくすLinux活用こそ、地方自治体のDXの基本に

「経済的事由などに左右されない、誰でも使える自由なコンピュータ・システムを」、そのような理念で、Linuxディストリビューションは開発されています。Linuxディストリビューションは、無償利用も可能であり、Webサーバーなどでも一般的な、きわめて汎用性の高いオペレーティング・システムであり、公共に開かれた自由なコンセプトのオープンソースであることから、公共の奉仕者である地方自治体のDXでは基本に据えるべきであるといえます。教育に限っても、文部科学省が推進するGIGAスクール構想の仕様書では、このようなLinuxディストリビューションの活用に関してはほとんど触れられておらず、独占的なシェアを誇る営利企業によるWindowsやiOSなどの利用が前提となっていることから、公共団体が推進するDXとしては公共性の観点から問題があり、あまりにもお粗末だという批判があります。

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