仏国、2024年にペットショップでの犬猫販売禁止

これが成熟した先進国の国会像だ。
フランス上院は18日、犬猫のペットショップ販売を法律で禁止するなどの動物愛護法案を賛成多数で可決した。フランスでは、以前から動物愛護の意識が国民に深く定着していて、日本のように気が向いたらペットショップでの陳列販売で犬や猫を買うといったような、生命を商品として扱うような習慣は、法律で禁止にはなっていないものの、ペットショップそのものが日本と比べて圧倒的に少なく、犬猫入手の選択肢にはなりにくい。犬や猫を家族に迎え入れたい場合は動物愛護施設の譲渡(里親探し)会で引き取るか、あるいは、郊外の広大な土地で、動物福祉に配慮して繁殖・飼養がなされているブリーダーから直接有償譲渡を受けるかのいずれかの方法をとることが多く、安易に犬猫を飼い始めることへの抑止力が働く仕組みができている。

しかしながら、その一方で、一部の心ない人が犬や猫などの愛玩動物(ペット)を、ペットショップで衝動買いしたり、長期休暇の前に遺棄するなどの安易な扱いがいまだに社会問題となっており、このような生命の安易な扱いを法律で禁止しようとするものだ。成立した法案の主な内容は下記のとおりだ。

  • 2024年までに、ペットショップでの犬と猫の販売を禁止(但し、他の動物については、禁止の対象外)
  • 2026年までに、水族館などでのイルカ・シャチなどのショーを禁止
  • 2028年までに、移動式サーカスなどでの野生動物(象・虎など)ショーを禁止
  • 動物愛護に関する認識を確認する法定文書への署名義務付けと解約可能な7日間の引き渡し猶予期間の設定(衝動的な飼養意思決定を防止し、終生飼養ができるかどうか、じっくり考えてから引き渡しを受けるための措置)
  • 犬・猫以外の動物についても、衝動買いの原因となる道路に面した場所での動物の陳列販売を禁止

今回、フランス上院で可決された動物愛護法案は、日本の動物愛護団体でも、以前から強く訴えてきているが、国会での議題に上る機会そのものが少なく、畜産動物のアニマルウェルフェアとあわせて、動物愛護は日本の政治の幼稚さが際立つ政策分野のひとつとなっている。

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大阪「うめきた」では時代錯誤の動きが

グランフロント大阪やヨドバシカメラ・リンクス梅田ビルで今話題の大阪・梅田北エリア、通称「うめきた」。クリスマス商戦ムードが日増しに濃くなる、そんな新しい街うめきたで、ふなあん市民運動メディアは、フランスで動物愛護に関する法案審議が行われているちょうどそのとき、時代錯誤しそうな光景を捉えた。ヨドバシカメラ・リンクス梅田ビルを道路の向かいに望む通りに、犬を陳列販売するペットショップがある。現在そのペットショップの増床工事が行われている。そこで、内装工事に取り組む内装工を直撃した。

ふなあん市民運動メディア:「これは何の工事ですか?」
内装工:「隣のペットショップの増床工事です。」
ふなあん市民運動メディア:「ヨーロッパ諸国では、ペットショップは時代遅れになっているのをご存知ですか?」
内装工:「えっ?そうなんですか?(知りませんでした。)」

内装工は取材に対して、驚きを隠せない様子だった。

続いて、店先で客引きを行っていたのであろう、現在営業している女性店員を直撃した。

ふなあん市民運動メディア:「夜8時以降はどうしていますか?」
(※注:犬や猫を扱うペットショップは、夜8時以降の照明を点灯しての販売行為が禁止されている。)
女性店員:「ワンちゃんが疲れますので、夜8時以降は消灯しています。(営業していません。)」

うめきたは、欧州圏などからの外国人の目線も注がれる地域。現状の日本の法令は遵守しているものの、犬陳列のペットショップ増床という、その時代遅れの動きに、このお店はどのような動きをとるのか注目したい。大阪を訪問される際は、ぜひ、うめきたで、その実際の様子をあなたの目でもご確認を。

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