HPAI特需もあった京都府南丹市の廃棄物処理業者が倒産、環境啓発の場でもおなじみの企業

京都府における廃棄物処理の有力企業のひとつといわれてきたカンポリサイクルプラザ(京都府南丹市)が9月29日付で倒産(特別清算申請)していたことが、ふなあん市民運動メディアによる帝国データバンクの企業倒産情報調査でわかった。2004年2月の京都府丹波町の採卵養鶏場での高病原性鳥インフルエンザ発生時の鶏卵の焼却処分特需で潤った経緯がある一方で、2006年にはサーマルリサイクル(廃棄物焼却熱の再利用)施設からのダイオキシン類汚染が発覚、それに伴う行政指導を受けてからは、約2年もの間、操業停止を余儀なくされ、経営が悪化、2008年には、プラントインフラ大手のタクマ(兵庫県尼崎市)の傘下に入り、経営再建を図ったが、昨今の環境意識の高揚により、消費そのものが減少したことや競合他社の影響からか、廃棄物受け入れ量は伸び悩み、経営再建には至らなかったという。負債額は79億円。

倒産速報 | 株式会社 帝国データバンク[TDB]

環境啓発の場で頻出する廃棄物処理業、企業調査は念入りに

廃棄物処理業は公設の環境啓発施設で催される環境関連セミナーや環境見本市でのプレゼンターとしてもよく登壇し、良い印象を与えがちだ。共同出資元のカンポ(京都市)もその一つだ。しかしその一方で、その事業特性上、反社会的勢力の隠れ蓑になっているケースや、ブラックな業務の引き受け先になったり、前掲のカンポリサイクルプラザ(倒産)のような環境関連等の不祥事の経歴など、廃棄物処理業には隠れた問題を持っている可能性もある。どのような業務を引き受けており、その業務の背景は持続可能性の観点からどうなのか、信用問題が生じないよう、環境活動団体の協働や企業間(BtoB)契約(廃棄物引取依頼などの小さい案件を含む)に際しては、企業調査をとくに慎重に行うことが重要だ。

コメント

PAGE TOP
⚠警告:非認証ユーザーのコピー行為はあなたにとって重大な法令リスクを伴います。