無知で過度な無添加・減糖思想に批判の嵐、東京でのマフィン食中毒をめぐり、生命にかかわるおそれのClass Ⅰ事案

東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催されたデザインフェスタvol58出展ブースで販売されていたマフィンなどの焼き菓子を食べた来場客が食中毒症状を訴え、「納豆のような異臭がし、糸を引く」などの品質面の苦情があった問題をめぐり、無知で過度な無添加・減糖思想に批判が殺到しています。問題の事業者は、東京都目黒区に店舗を置くHoney×Honey  xoxoです。

厚生労働省は、この事案に関して、食品衛生法違反のおそれがある事案のうち、当該食品の喫食により生命の危害が及ぶおそれがある最も重篤なハザードランクのClass Ⅰ回収事案に指定しています。(整理番号:RCL202303208;14日届出・15日公開)ハザードランクの判定例として、厚生労働省は、Class Ⅰは植物や海洋生物、きのこなどの致死量が極めて少ない天然毒、腸管出血性大腸菌などの病原性微生物そのもの、もしくは、それらが出す毒素に汚染された非加熱食品、包装不良が原因で汚染された食品、硬い異物の混入などを挙げています。原則として、生命の危険はないものの、健康に悪影響を及ぼす可能性が高いとされるClass Ⅱ事案に分類し、生命の危険のおそれがあると判断される事案はClass Ⅰ、逆に、当該食品の喫食による健康に悪影響を及ぼす悪影響が実質的にはないレベルと判断される場合は、最もランクの低いClass Ⅲ事案に分類されます。Class Ⅲに判定される場合の例としては、食品添加物の使用基準違反(過量添加など)や残留農薬基準違反(基準より高濃度の残留農薬が検出された場合)を挙げています。

厚生労働省の食品回収情報(整理番号:RCL202303208)

「化学の専門性に基づいて考察されているか」が重要「化学素人の情報こそ危険」

「砂糖を半分以下だとか、オーガニックや無添加こそ安全と考える論調はおかしい。むしろ添加物を使うべきだ」などといった、熟考をすることなく、各主体の認知バイアスに任せて盲信する、化学の素人による根拠の脆弱な論調や歪曲した市民感覚に批判が殺到しています。FMGでは、これまでも食品添加物の問題を啓発してきましたが、センセーショナルな報道のなかにも、綿密な化学的考察があります。食品添加物の問題は、過度な商業主義に基づく、不必要に多くの種類や量を使用することによる場合がほとんどであって、食品添加物の使用そのものが問題ではありません。むしろ、消費者の安全や快適な飲食のために積極的に食品添加物や砂糖・食塩を使用すべき場合も多くあります。(例:梅干しの食塩(20%前後)、ジャムの砂糖(糖度60%以上)、保存性を高めるための酸味料(酢酸など)、茶飲料や魚介干物のビタミンC(酸化防止剤)、塩抜きが必要な塩蔵食品の亜硫酸塩 など)ここで例示された使用例は、食べ過ぎなければ問題がないものや、摂取後、実質的に他の由来のものと区別がつかなくなるもの、調理時の処理による化学変化で不活性化するものなどを挙げています。また、L-グルタミン酸ナトリウムやコハク酸、核酸などを、健康に悪い「化学調味料」とひとくくりに批判したり敬遠したりする態度も問題です。いわゆる「化学調味料」は、健康面に限っていうかぎり、旨味を補助する目的で使用する程度であれば、ほとんど問題はありません。(これは、記者を含め、化学の専門家の間では大勢を占めている考え方です。)ただし、食育の面から、正しい味覚の発達を妨げる問題はある場合がありますので、健康面の影響とは切り分けて考えるべきです。化学の素人は、化学的な表現をあえて回避したうえで、「これぞわかりやすい情報だ」といい、さらには、「化学」そのものを悪者扱いしたりなどして、無知な消費者を騙していますが、それらはほぼ全て、自身が化学に無知であること、あるいは、化学的に考えることが面倒くさいということを理由にしているというのが本音です。これまで、あなたは、「化学が難しいから」と言い訳しては、化学的な表現を多く含んだ、信憑性の高いアドバイスを無視してきたことはありませんか。化学の素人がいうことを、「自分にとって聞こえがよく都合がよい情報だ」と捉えて、そういった情報ばかりを収集してはいませんでしたか。そのような、あなたを熟考させない怠惰のループに陥れる低知性の態度にこそ、危険が潜むということを、FMGとしても警告しておきます。

FMGの記事は、考え方や行動のきっかけを与えるものに過ぎません。記事をもとに、コミュニケーションをしてこそ、本領を発揮するものです。読んで終わりのメディアではありません。銀鮒の里アカウントでログインをし、コメントをすることにより、記者との知的なコミュニケーションに無料で参加できます。わからない点は人それぞれですが、何か一つ二つはあるはずです。熟考するかぎり、必ず、そのわからないことに出くわすものです。わからないことがわからない、ないというのは、あなたが思考停止していることの証拠です。考えたことをアウトプット(出力)して、考え続けるという知的習慣が、あなたを育て、社会を育てるのです。ぜひ、無料で学べるFMGでの討論の場をご活用ください。

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