広島県世羅町のバタリーケージ採卵養鶏場でHPAI、約12万羽を殺処分
広島県は16日、同県世羅町のバタリーケージ採卵養鶏場の採卵鶏について、遺伝子検査の結果、H5亜型の高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)の疑似患畜であることが確定したと発表しました。これを受けて広島県では、このバタリーケージ採卵養鶏場の採卵鶏の全数にあたる約12万羽の殺処分を進めています。広島県の資料によりますと、このバタリーケージ採卵養鶏場から半径3kmまでの移動制限区域には2農場で、広島県全体の家禽数の約3%にあたる約32万1,000羽が、半径3kmから同10kmまでの搬出制限区域では12農場で、広島県全体の家禽数の約28%にあたる約280万羽が飼養されているとみられています。これらの中には、西日本シェア首位のケージ卵大手、アキタフーズのグループ企業の農場も含まれており、広島県における南側の養鶏集積地域を形成しています。広島県庄原市と同三次市にまたがって分布するアキタフーズのメガロポートリー群は、広島県北部の養鶏集積地域にあたり、区域外とみられますが、同世羅町は広島県の中央部にあり、さほど遠くはない距離になります。
広島県による公式情報
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/85/hpai2022-hiroshima.html
沖縄県金武町のバタリーケージ養鶏場でもHPAI、約4万5,000羽を殺処分
農林水産省は16日、同県金武町のバタリーケージ養鶏場の採卵鶏について、遺伝子検査の結果、高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜であることを確認したと発表しました。沖縄県によると、このバタリーケージ採卵養鶏場では、9日から14日までの5日間に7,000羽が死んでいたということです。遺伝子検査の結果を受けて沖縄県では、このバタリーケージ養鶏場の採卵鶏の全数にあたる約4万5,000羽の殺処分を進めています。
亜熱帯気候の沖縄県での鳥インフルエンザの発生は意外に思われるかもしれません。気象庁のデータによると、那覇における12月17日から同24日までの平均気温の平年値は、最高21.1℃、最低16.3℃で、この値は、大阪での10月頃の値に相当します。そのため、ヒトの(季節性)インフルエンザについては感染リスクは、日本の他の地域に比べて低いと考えられていますが、家禽の鳥インフルエンザへの感染は、熱帯地方でも確認されていることから、必ずしも冬に寒くなる地域で、冬にだけ発生するものでもないということがわかります。
農林水産省による公式情報
https://www.maff.go.jp/j/press/syouan/douei/221216_2.html
埼玉県深谷市の採卵養鶏場でAIの疑い事例
埼玉県は16日午後5時、危機管理情報として、同県深谷市の採卵養鶏場で、鳥インフルエンザの疑いがあるとみられると発表しました。この採卵養鶏場では、約19万4,000羽の採卵鶏を飼育しており、バタリーケージ養鶏ではないかと察せられます。遺伝子検査の結果、AIの疑似患畜であると判定された場合、埼玉県では、直ちに殺処分などの防疫措置を行うことにしています。
埼玉県による公式情報
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0908/news/page/news2022121601.html
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