岡山県は28日、岡山県倉敷市(旧真備町地域)の養鶏場で、高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)の疑似患畜が確認されたと発表しました。飼養規模は約17万羽ということです。岡山県では、この養鶏場の鶏の遺伝子検査の結果、HPAIへの感染が認められたことから、この養鶏場のすべての採卵鶏の殺処分や汚染物品の埋却、施設やその周囲の消毒などの防疫作業に着手しているということです。
https://www.pref.okayama.jp/uploaded/life/816844_7693448_misc.pdf
岡山県発表の資料や他の報道機関による資料をもとにして行った、FMGによる映像等の情報解析によりますと、この養鶏場は、井原鉄道井原線備中呉妹駅の北の山中にある、岡山県笠岡市に本社を置く採卵養鶏業者が所有管理するバタリーケージ養鶏場とみられています。(写真)この養鶏業者が生産するケージ卵は、関西地域でも流通しているほか、兵庫県南部などでもグループ会社の養鶏場を手掛けています。しかし、実際にHPAIが認められた養鶏場のケージ卵がどの地域に出回っていたかはわかっていません。岡山県倉敷市は、FMGの記者の出身地でもあります。
HPAIが確認された養鶏場とその周辺((C) Google)
【映像解析参考資料(クローズアップ写真)】
https://www.sanyonews.jp/photo/detail/1323865?pid=3895658
※必ず、上記の写真と照合してご確認ください。
バタリーケージ養鶏のような大量生産の工業的畜産に関しては、すでに持続可能性上の限界が露呈しているうえ、さらに、飼料価格の高騰やウクライナ危機による世界的な穀物の供給不安定がさらに追い討ちをかけており、生活様式そのものの変容も、各主体に課せられた喫緊の課題となっています。FMGでは、国や行政などが提供する「鳥インフルエンザに感染した鶏の卵や肉を食べて感染した事例はありません」といったような、根拠もなく安心感を煽る不適切なリスクコミュニケーションに流されることなく、持続可能性の観点も含めて、卵や鶏肉の摂取そのものをやめることも視野にいれた、主体的かつ冷静な総合的判断に基づく行動を呼びかけています。そのような行動の具体的支援策として、FMGでは、この記事へのコメント機能を利用した、農学分野を専門領域とする専門家でもある記者によるリスクコミュニケーション支援サービスを提供しています。ぜひ、ご利用ください。
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