宮城県大河原町の養豚場で史上最大級の豚熱(CSF)禍が発生した。この養豚場を運営する事業者は、大河原町内にある、実際にCSF感染個体が確認された農場のほか、同事業者が運営する疫学関連農場(白石市)1農場を保有しており、これら2農場を合計した豚の飼養頭数は約1万1,900頭に上るという。CSFの疑い事例の通報を受けた宮城県は、11日、仙台家畜保健衛生所による遺伝子検査でCSF陽性を確認した後、12日早朝に直ちに新幹線で検体を東京都小平市にある動物衛生研究所(農林水産省所管)に搬送、同研究所での精密検査の結果、CSF陽性を確認。18時に農林水産省による患畜決定の記者発表後直ちに2農場の豚全頭の殺処分を開始した。宮城県の資料によると、殺処分は電気ショックと薬剤による屠殺により行われ17日までに完了予定、埋却や消毒などの防疫措置を20日までに完了する予定としている。CSFに関しては、宮城県が県内で飼養の豚に対してCSFワクチン接種を行っているため、半径3km圏内の移動制限と半径10km圏内の搬出制限は行わない方針としている。このCSF禍は宮城県では初の事例、東北地方では山形県鶴岡市の事例に続き2例目となり、最近の全国での事例では、滋賀県近江八幡市・群馬県前橋市・群馬県桐生市での発生事例がある。
●宮城県による公式発表
県内における豚熱の発生に関する情報
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