ソメイヨシノは散ってしまいましたが、能勢・ぎんぶなのうえんは、いろいろな菜の花が咲きそろい、春まっさかりです。(写真1枚目)
2枚目の写真は、田辺大根の花、3枚目の花は、天王寺かぶの花です。なにわ(大阪府)伝統野菜の花が共演するさまが能勢でみられるのは、おそらく、ぎんぶなのうえんだけだと思います。小さな畑ではありますが、あたりには、天王寺かぶの花の淡い香りが春風に乗って漂い、癒やされます。
4・5枚目の写真は、のらぼう菜の植栽です。純植物性のおから堆肥を繰り返し施肥したうえに、ぎんぶなのうえんの草堆肥でマルチングしています。一般的によく使われるプラスチックフィルムに頼らなくても、光合成阻害で雑草抑制ができるうえ、接地面から腐植質がふえていく仕組みになっています。元肥にはようりんを施肥してあるので、開花に十分な量の有効リン酸(く溶性リン酸)があります。ようりんには、草堆肥の腐熟を促進する効果もあります。のらぼう菜は柔らかく風味豊かで、最も美味しい菜の花といわれています。関東・武蔵野地域(東京・神奈川・埼玉)の伝統野菜です。スーパーや八百屋では滅多に手に入らない、栽培農園だからこそ手に入る、知る人ぞ知る菜の花です。
6・7枚目の写真は、フランス・イタリアの原種野菜、サラダバーネット(オランダワレモコウ)の植栽です。昨秋に播種したものが、ここまで育ち、花芽も上がっています。花はピンクと黄色の、ワレモコウ特有の可愛らしい毛玉のような花です。ミントのような強い香りこそ感じませんが、野菜としてはかなり風味の強いもので、レタスなどの淡白な味の野菜主体のサラダに、刻んだ生葉を少量混ぜるだけで、味が締まります。野菜好きの方なら、きっとハマる味です。(栽培者の鮒ちゃんも、すっかりハマりました。あなたもぜひ!)
8枚目の写真は、イタリア野菜のエルバステラです。オオバコ科の野菜ということもあり、花はオオバコを大きくしたような感じの花です。葉や蕾(花穂)を油で炒め、パスタ料理に使うと、おしゃれです。エルバステラも、木の実のようなしっかりとした風味が楽しめる、イタリアの美食家(ガストロノミー)が愛する野菜のひとつです。日本では、栽培事例そのものが少なく、日本のイタリアンレストランでも、エルバステラを使いこなしているお店はかなりの通の店だといえるほどです。
9枚目の写真は、日本ほうれん草の開花の様子です。次期(今秋)播種用の種子の採種用です。日本国内では、ほうれん草の採種そのものがほとんど行われておらず、今日では滅多にお目にかかれない貴重な風景となっています。
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