米菓最大手で、今やグローバル企業に成長している亀田製菓(新潟市)。その亀田製菓のESGのあり方について、波紋を呼んでおり、不買運動にまで発展する事態となっています。多くのメディアでは、同社の代表取締役会長(CEO)、ジュネジャ・レカ・ラジュ氏の「日本はもっと海外移民を受け入れるべき」という発言が事の発端だとしており、さらに、12年前の2012年に、インスタントラーメンなどでおなじみの韓国加工食品大手、農心(ノンシン)との業務提携の経緯があることを信用低下の一因としてあげるメディアもあります。ノンシンは過去に食品衛生上の問題がEU諸国で指摘されたこともあり、このような、衛生管理上の疑問がある企業と業務提携すること自体が、食品会社としての信用低下を招くとしています。はたして、亀田製菓の問題の核心はどこにあるのでしょうか。FMGは、前にあげたことは、特定の考え方をもつ消費者がなびきやすい表面的なことにすぎず、もっと深層にあると指摘します。
阪急うめだ本店のプレミアム・ハッピーターンが物語る企業体質
大阪の市民メディアFMGは、その予兆を見逃すことは決してありませんでした。
大阪キタの梅田の超一等地、阪急大阪梅田駅から直結の阪急うめだ本店の地下1階に、亀田製菓のハッピーターンのプレミアム品を扱うブースがあります。スーパーでは、袋にいっぱい入って200円もしない価格で売られているハッピーターン、それが、パウダーのフレーバーを少し変えただけの「プレミアム・ハッピーターン」が、スーパー品よりもはるかに内容量が少ない小箱に入って、600円くらいの高価格で販売されているのです。純粋にマーケティング戦略だと捉えるかぎりは、ありなのかもしれませんが、少なくとも岡山県人の市民感覚では、その販売元企業の状況にかかわらず、絶対に買わないものです。原価設定上、必然的な事情が見て取れるのであればわかりますが、この「プレミアム・ハッピーターン」は、そうではないのです。食品添加物の調味料(アミノ酸等)もしっかり使われていますし、ひどいものでは、合成甘味料のスクラロースが使用されているものもあります。ハッピーターンのパウダーの「中毒性」に関わるほどの強烈な味をもたらす要とされる蛋白加水分解物は、クロロプロパノール類生成の懸念がある塩酸加水分解法によるものが使われている可能性が高いこともわかっています。内容物はとても高額価格転嫁が容認できるような内容ではありません。これが亀田製菓のマーケティング戦略なのでしょうか、「プレミアム感で理解してね」と訴えかけているだけというハッタリ感ばかりが、パッケージなどからは漂ってくるだけです。デパ地下グルメではほかにも多いですが、この「プレミアム・ハッピーターン」も原材料表示を確認しないと、本質を理解できず、とんでもないものを掴まされるということを示す、よい例といえるでしょう。
新潟県民は、このような亀田製菓の阿漕な商売を容認するのでしょうか。少なくともオカヤマン(岡山県人)は、このような阿漕な商売は絶対に許しません。それが「ややこしい県民性」だといわれれば、それまでなのかもしれませんが、いずれにせよ、新潟県民を含めた日本国民の良心に期待したいところです。
CEOの移民推進発言は亀田製菓問題の核心か
誤解のないように説明しておきますが、移民受け入れは、政策次第でその成否が分かれるものであって、移民受け入れの推進そのものが問題となるということではないということです。移民政策をめぐっては、治安悪化などの失敗事例もあることから、慎重論があることは、ある意味で当然のことではあります。しかし、政策運営次第では、国力の温存ないしは発展に寄与している事例もあり、移民政策そのものが問題の核心になるというわけではないのです。下手すれば、移民政策そのものへのバッシングは、ヘイトスピーチ問題につながってくる可能性もあるので、注意が必要です。
とはいえども、仲裁的にいうなら、このジュネジャCEOの発言は日本国民の反感を買って然るべきだといえます。ジュネジャCEOはインド出身で、現在は日本に帰化していますが、共感を求めようとしたのでしょうか、同じインド出身者がリーダーシップをとるグローバル企業のマイクロソフトなどの事例を挙げたのです。ご承知のとおりマイクロソフトは、うむも言わさぬその市場独占的なやり方が、世界の市民運動で批判の槍玉にあがる企業です。純粋に経済上は大成功なのかもしれませんが、市民社会上はむしろ失敗です。そのような企業の例を挙げて同情を買おうという姿勢は、仇になったといえます。それと韓国でグローバルな食品衛生不祥事を起こしたノンシンとの業務提携の経緯と関連付けられたことで、食品企業としての信用低下はより加速したというわけです。
亀田製菓の真実を知っていただくため、自社動画の真実も紹介しておきます。亀田製菓は、このようなブランディング動画も配信しています。
とはいえ、原材料をみれば、その食品企業としての信用状況は大方わかるものです。亀田製菓の原材料表記をみれば、海外産原材料の多用、蛋白加水分解物などでのトレーサビリティが疑わしい原料の使用、スクラロースなどの食品添加物への依存、糖質過多問題などの健康志向対応の遅れなど、多くの問題点が潜んでいることが伺えます。ぜひあなたも、亀田製菓やその他の競合企業の製品の原材料表記を比較して、亀田製菓に潜む真の問題点を探ってみてください。あなたが今後も亀田製菓を買うかどうかは、この記事をお読みいただいたうえで、ご自身でご判断ください。
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