生活様式の欧米化や商業依存化で日本の伝統文化が忘れられつつあることが日本の文化問題となっています。近年のお盆もそのことをよく表しています。早いところでは9日頃から、週明け月曜日は、お盆直前の12日になり、10日の土曜日からお盆休みに入っている方が多いのではないでしょうか。
そもそもお盆とは何を意味するのか、あなたはご存知でしょうか。50代以上の世代であれば、「これをやれば罰が当たる」と、幼少の頃にお盆の禁忌について厳しくしつけられてきたこともあり、常識なのではないかと思います。ところが、近年のZ世代よりも若い世代になると、お盆の意味を知らず、何となく休んでいるという人が多いと聞きます。信じられない世の中です。
お盆は、日本文化の根底にある宗教である仏教の季節習慣です。お盆の期間中の13日に、旬の野菜であるなすときゅうりで象った馬でご先祖様をお迎えし、4日間、ご先祖様に現世に生きる家族が安泰であることに感謝しながら、精進料理を食べるなどして暮らしをともにし、最後の日の16日には、ご先祖様をお送りするという風習です。日本でお盆に長期休暇をとることは、キリスト教が文化の根底にある欧米における、クリスマスの季節のクリスマス休暇に相当するといわれます。誤解のないように申し上げますが、この記事の著者は、公正で公平な社会の実現のために取り組む化学系の社会起業家という立場上もあり無宗教で、宗教的風習については、文化尊重の観点から、今いる地域の風習にあわせるという宗教観を持っています。「郷にいれば郷に従え」ですから、仏教以外で信仰している宗教がないかぎり、日本にいれば、日本で最も標準的な仏教の風習に最優先で合わせるべきであると考えます。このことには、ほとんどの人で異論はないのではないでしょうか。
殺生は、お盆における最大の禁忌(タブー、罰当たり)といわれることは、一度は聞いたことがあるのではないかと思います。殺生とは、肉や魚、卵などといった動物(またはその誕生の源)を殺めて料理し、それを食する行為のことを指します。そのちょうど対極をなすのが、精進料理を含むヴィーガニズムです。健康上許容するのであれば、お盆の4日間だけでもヴィーガンに徹することを考えていただきたいと思います。ヴィーガンの食事は、お盆の本来の風習に従うことだといえます。
もうおわかりのことと思いますが、マクドナルドは殺生の究極型であり、仏教文化圏にいる人間として最悪の悪行だということになります。動物を搾取的に殺めては、食品添加物を大量に使うなどで粗末に扱い、特定の者(企業としてのマクドナルド)が暴利を貪る一方で、食べた者は身体がどんどん蝕まれていく、これこそが、科学的にも説明がつく、罰当たりそのものだといえるのではないでしょうか。よほどの虐待習慣がないかぎり、こどもや家族にマクドナルドを食べさせたくないと思うのは、良心をもった人間として当然のことではないでしょうか。このような、マクドナルド禁止について、世代を超えた家族が一堂に会するお盆休みにこそ、家族会議で真剣に話し合っていただきたいのです。これも、お盆にお迎えしたご先祖様がほんとうに喜ぶことではないでしょうか。ご先祖様も、現世を生きる家族には、現世を生きる健康寿命を少しでも長く、豊かに健康的にいきていくことを、何より願っているはずです。
お盆の期間中も体力を酷使する作業などで、やむを得ず殺生をするということもあるかもしれません。そのような場合には、罰当たりということにはならないでしょうが、それでもマクドナルドくらいは何としても禁止にすべきです。なにより、現世を生きる人の精神と肉体との調子を最良に保ち、心身ともに清くあることが本来の意味だからです。某公共放送ではありませんが、ダラダラと、ボーッと生きることは禁止です。
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