【こどものこころとからだを守り抜け!】ヘアカラー、ピアス、タトゥー…etc. 身体加工はなぜ悪いのか

教育委員会も善悪の判断がマヒした異常事態

大阪府豊中市内や兵庫県川西市内で、明らかに小学生とみられる児童が合成染料を使用したとみられるヘアカラーリングをしている実態をFMGでは目撃しています。この事態に関してFMGは、報道局のある豊中市の教育委員会に対して、小学校における、ヘアカラーリングをはじめとする身体加工にかかる規制の実態についてヒアリングを行いました。このヒアリングに対して豊中市教育委員会は、「校則は各校の裁量で独自に決定しているものであって、また、ヘアカラーリングの是非については、各家庭の保護者の判断に委ねるものであって、豊中市教育委員会としては、一切口出ししていない」と回答しました。一見して、各学校や各家庭の独自性を尊重しているともとれる、無難な回答にようにもみえますが、言い換えれば、豊中市教育委員会は、児童の心身を保護するために必要な各校への通知責任を、(各校や各保護者の裁量に委ねるとの言い訳を根拠にして)怠ったということになります。さらにいえば、児童虐待事案が発生したとしても、(本来は地方公共団体の義務であるはずの)公共的保護の介入ができないということにもなります。児童虐待事案が発生し、誰も助けてくれない状況になった場合の最後の救いにならなければならない地方公共団体(の児童相談所やこども行政関連部署)が、各家庭や各施設等の個々の裁量に委ねるという理屈で、公共的保護の介入義務を怠る可能性がある実態が、身体加工の場合にはあるということです。このようなことに対して「おかしい!」と誰も声をあげない状態が放置されてよいものでしょうか。

FMGの読者のみなさまはすでにおわかりのこととは存じますが、身体加工が倫理的に悪い理由、それは、「各人のからだは、この世に授かった唯一無二の奇跡的な存在なのであって、それに対して、不可逆的変化を伴う人為的改変を施すことは、自己の生命(、すなわち、神からの授かりもの)に対する冒涜であるから」ということになります。自分を大切にすることは、人間社会で生活するための最低要件であって、自分を大切にできない人が、他者を大切にできる(思いやることができる)はずがありません。人間社会で生活することとは、他者との助け合いですから、当然、他者も大切にできなければなりません。そのためには、まず、自分を大切にできなければならない、というわけです。昨今の深刻な都市問題に、コミュニケーション不足に起因する孤独問題がありますが、その根底に、自分を大切にできない、ゆえに、他人も大切にできないという悪循環が問題の根底にあるはずだと、FMGは考察します。

まじめなこどもにとっては拷問そのもの!不登校の隠れた原因か

ヘアカラーリングだけではなく、ピアス穴、タトゥー(入れ墨・刺青)も問題のある身体加工です。これらの身体加工は、少なくとも昭和の後期の時点では、ヤクザなどの反社会的勢力のシンボル的存在だと、明確に悪いことだと憚られており、今日でも、公衆浴場やプールでは、タトゥーのある人の入場を禁止しています。タトゥーは、他の客に対して恐怖感を強要することになるからです。これと同様に、公立小学校にヘアカラーリングをした児童がクラスにいると、まじめな児童にとっては、恐怖を感じたり、強い人工的不快に起因する心理的違和感を感じたりします。身体加工で悪いのは、何もタトゥーに限ったことではなく、ヘアカラーリングにしても、ピアス穴にしても、原理原則に立ち返れば同じことなのです。さらに、ヘアカラーについては、その成分の分子構造のSAR的考察で、強い変異原性や水生生物毒性が疑われることから、エゴによる環境汚染の象徴としての批判もあります。記者も合成洗剤などと同じく、無駄な化学物質による環境汚染問題として、30年くらい前からずっと警告を発してきた経緯があります。よく、「ヘアカラーリングは時代の変化や多数同調の論理で容認されている」などと、現代日本人の「お家芸」とも揶揄される安易な言い訳をする人がいますが、普遍的に倫理的に悪いとされてきたことが、たかが半世紀程度の時の流れで180度覆るようなことは、到底容認できないことです。タバコの有害性のように、よほどの客観的根拠がないかぎり、時代の変化を言い訳にして、日本人の美意識の根底にある倫理観までもが覆るようなことは、決して許されてはならないことです。FMGが豊中市教育委員会に対して、各学校に、身体加工が児童虐待や自傷行為のゲートウェイになりうることを指摘したうえで、しかるべき規制を行うよう通知を出すことを提言したことはいうまでもありません。明らかに嗜好目的で髪を染めた小学生が街中を歩いていることは、児童虐待や自傷行為の問題が今、社会の中にある、ないしは、今後起こりうることのサインであると認識すべきではないでしょうか。本日まで自殺予防週間です。あなたも周囲の人に知らせてください。

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