市民運動文化の危機 〜いま、何が起こっているのか〜

ビル・ゲイツは何を考えているのか

誰しも知るところのマイクロソフト創業者(Windows発明者)のビル・ゲイツは、旭日大綬章を受章した日本では慈善活動家といわれることが多いですが、ほんとうにそうでしょうか。いま、あなたが考えていることをすべてリセットしたうえで、下記リンク先の記事を読んでみてください。おそらく、ほとんどの人が「ビル・ゲイツは慈善活動家だ」と思うでしょうし、実際に、この記事の発信元のNewsPicksでは、エグゼクティブ層のコメンテーターによる肯定的なコメントが多数になっています。きっと、あなたも同じように思うことでしょう。これが現状なのです。

【完全解説】ビル・ゲイツが巨額投資する「気候変動」のすべて

これに反して、私たちの市民運動では、ビル・ゲイツは、反市民的活動の首謀者として激しく嫌われている存在です。ビル・ゲイツは遺伝子組み換えにも原子力発電にも肯定的ですし、Windowsの開発やマーケティングの経緯からも、昨今の新型コロナウイルス禍でのジョンソン・エンド・ジョンソン製ワクチンの問題からも、自身が富と名声を独占したいがために、何か重大なことを隠しているのではないかという疑惑がもたれています。筆者を含め、日本国内ではいまや「絶滅危惧種」ともいわれる存在になった、市民の側に立つ市民運動エグゼグティブは、市民運動家の箍が緩みきった現状を激しく憂慮しています。このような兆候には、例えば、次のようなものがあります。

  • 思い込みで面倒と思うことを避ける傾向
  • 新しいことに挑戦したがらない超安定志向
  • 石けん運動から飛躍し、現実味のない「石けんすら使わないこと」を追求すること
  • Windowsや商業SNS、マクドナルドなどに依存し続ける自己矛盾を放置すること
  • よその子の問題行動に関して、何も手を打たないこと

以上をまとめると、「反知性・他人事志向・固執・低レジリエンス」という傾向性になります。現実にしっかりと向き合うことなく、理想論だけ言う人や、面倒なことは自分でやらずに「誰かがやってくれる」と決めつけること、「塵が積もれば山となる」を信じず軽視し続ける人、こういう人が多いですが、このようなことが、日本での市民運動文化の衰退を招く根本原因ではないでしょうか。

成功者といわれる人の共通点

ビル・ゲイツは一方では「成功者」といわれますが、そのような人に共通することは何でしょうか。それは、上記のリストとは全く逆の傾向の行動を日常的に行っているということです。すなわち、

  • 思い込みをしない(時には逆の視点でも検証的に考えてみる)
  • 新しいことに果敢に挑戦する(笑われてもバカにされても気にしない)
  • 地に根をしっかり下ろす現実に則した行動を粘り強くやりとげる
  • しっかり筋を通す
  • おせっかい上手を目指す

ということです。地球環境問題に向けた行動は、「究極のおせっかい」であるともいえます。すぐに自分自身の利益につながるとは到底思えません。それでも、愚直なまでの行動の丁寧な積み重ねが、どういう結果をもたらすか、手を打たなかった場合、10年先、20年先…にどういう結果が待ち受けているか、ということを、仕事ができる人はよく知っているのです。だから、行動が続くのです。経験を重ねるごとに逆境やストレスをも成長の糧にできるレジリエンスを高めていくので、常に前向き・建設的でいられるのです。その逆もいえます。目先のこと、自分の損得の指標しか持たない人、デリカシーのない人、周りの目を気にする人は、市民運動は当然できませんし、自ら豊かさ(生きがい・やりがい)を生み出すことはできないでしょう。他者依存が前提になってきていますので、逆境やストレスに弱く、精神を患うリスクも高くなるでしょう。

まずは自分自身が行動すること

ビル・ゲイツなどの問題点には関心があるものの、自分自身は動かないという人もいますが、これではダメです。「現状では、ビル・ゲイツが引き起こしている問題がある。だから、その問題の解決に向けて、まずは私が動く。自身は苦しくてもいい。その先のことを信じて」そういう心がけは、市民運動リーダーシップの基本となることです。「まずは、あなた自身が火種になる。少しずつでも、揺るがない強い火種づくりを目指す」という考えに基づいた地道な行動の積み重ねが大切なのです。

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