ケージ卵の大玉(M以上)はこうしてつくられる

スーパーに並ぶMサイズ以上の大玉のケージ鶏卵は、どのようにして生産されているか、あなたはご存知でしょうか。その知られざる真実をお伝えします。

廃鶏になる前に産む卵

卵の大きさは、生後の日数を経るほどに大きくなるとされます。とはいっても、ケージの鶏は550日齢で廃鶏として、生きたまま引き抜かれ、屠殺されます。この短い生涯の後半に産む卵が、Mサイズ以上の大玉というわけです。しかし、ずっと同じように飼い続けるわけではありません。ケージで監禁飼育を継続していると、体力の限界が迫ってくるためか、産卵数が徐々に減少してくるといいます。そこで、ケージ養鶏場では、ある「技術」を駆使して、産卵数をV字回復させるうえ、大きな卵を産むようにするといいます。

強制換羽という「技術」

産卵数が減少すると、断食させるか、低栄養の餌に切り替えて、鶏の羽毛を強制的に脱落させ、新しい羽毛に生え変わらせることで、「若返り」を図り、産卵数の増加と卵のサイズを大きくする「技術」を駆使します。この「技術」のことを、強制換羽(かんう)といいます。(もうおわかりのように、「技術」とは、ケージ養鶏業界の隠語なのです。)断食の前には、過大なストレスで極限まで体力が低下しているわけですから、当然、強制換羽時には、餓死が伴います。あるバタリーケージ養鶏場では、強制換羽で全体の約10%が死亡するそうです。(例えば、160万羽飼養のバタリーケージ養鶏場では、16万羽が強制換羽が原因で死亡するということになります。)

この闇の真実を知っている人が、この世の中にどれだけいるでしょうか。このように、何重にもタブーにタブーを塗り重ねているから、マスコミでは、有事の際にも異常なまでに隠蔽をする。それが、ケージ養鶏の現実なのです。

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