【要警戒】鳥インフルエンザからの新型インフルエンザ発生は時間の問題

ロシアの養鶏場で鳥インフルエンザの鳥からヒトへの感染が確認され、緊張が走っています。しかし、私たちは、厳重警戒を呼びかけつつも、いたって冷静に対応します。これは、次のことによっています。

高病原性鳥インフルエンザの鳥からヒトへの感染に起因する新型インフルエンザパンデミックについては、著者はケージ養鶏反対運動を行い始めた15年以上も前から世の中に警告を発信し続けてきました。やはり当時も、どこ吹く風といった感じの反応で、今日のように鳥インフルエンザ禍で緊張状態でも問題意識を持つ人は驚くほど少ないのです。これは、ケージ鶏卵が平常どおり安売りされ、平常通り売れていることからすぐに見て取れます。ケージ養鶏場は、新型インフルエンザの感染爆弾といわれるくらい、新型インフルエンザの感染拡大に甚大なインパクトを与える可能性があります。拷問的な飼育方法で過大なストレスがかかり、ストレスで死亡する鶏もいるほどの体力が極限まで落ちた状態では、さながらウイルス増殖工場です。

この保健衛生上の問題に関して、冷静な対応ができるのは、行動が伴った知性をもつからです。逆をいえば、知性が低く、行動に節操がない人の間に、パニックが起こるというのが世の常といえます。具体的には、ここでいう行動が伴った知性とは、ケージ養鶏の保健衛生上の重大な懸念を理由にしたケージ卵の不買運動のことを指します。さらには、著者の場合は、実際の日本のケージフリー養鶏(平飼い・放し飼い)には、オスのひよこの殺処分やトレーサビリティの不備など、問題点の議論もあることから、鶏卵そのものを当面の間不買とすることにしています。今まさに、各主体にはそれぞれ何ができるのか、何をすべきなのか、一人ひとりが現実に真剣に向き合い、考えるときです。

新型コロナウイルスの場合を思い出してください。日本で認知されてからわずか1ヶ月程度で感染拡大が問題化しました。新型インフルエンザが問題化するのは時間の問題といえます。

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