NHKあさイチでまた朝酒、ノンアルコール装い実は朝酒の踏み台に、ワインカクテルに誘導する酒豪魂

25日のNHKあさイチの番組内で、さいたま市にあるジンジャービアの醸造所の生中継があった際に、NHKの職員(リポーター)が有意な量の含水エタノール(EtOH aq.;酒)を摂取していたとみられることが明らかになりました。ジンジャービアとは、生姜の絞り汁に酵母を加えて発酵させて醸造される飲料で、製法やグラスに注いだときの見た目がビールに似ていることから、そのように呼ばれているものです。ジンジャービアには1容量%未満の微量のエタノール(アルコール)が含まれていますが、表記上は「ノンアルコール」との表記が認められています。そのため、NHKは、番組内でもジンジャービアはノンアルコールであることを強調していました。しかし、微量とはいえども、エタノールが含まれていることには変わりはなく、絶対的かつ定性化学的な観点でみるかぎりは、飲酒疑惑を指摘されてもしかたがないといえます。※注1実際に酵母を使って醸造するかぎりは、酵母は代謝産物として、必ずエタノールを生成するわけですから、微量とはいっても、(煮沸処理でもしないかぎり)エタノールの含有は避けられないというわけです。

微量でもエタノールを含有するジンジャービアを飲むだけでもグレーゾーンレベルでの問題があるといえますが、ほんとうに重大な問題はここからです。なんと、このNHKのリポーターは、ジンジャービアの試飲で味をしめて、このジンジャービアを活かしたワインカクテルをつくると言い出したのです。NHKのリポーターは、「ワインは普通のワインですよね」と確認していました。普通のワインというのは、少なくとも11容量%、平均では13容量%のエタノールを含有している、言わずとしれたアルコール飲料です。それを表記上ノンアルコールのジンジャービアに加え、「赤ワインとのグラデーションが美しいですね」と言い放った後、お決まりのテイスティングをしました。問題の赤ワインカクテルは、グラスの上側ほど赤ワインの割合が大きくなる状態であり、この状態でテイスティングしていましたから、テイスティングをしたNHK職員は、赤ワインのアルコール摂取に期待すべく、わざとそのような状態のワインカクテルをつくり、「グラデーションが美しいですね」という、一見して美麗な字句でマスキング工作をしたのではないかという疑惑が持たれます。最初のうちはジンジャービアのノンアルコールを強調しておきながら、最終的には、明らかなお酒をテイスティング(飲酒)するという、NHK職員の酒豪魂逞しさには、空いた口が塞がりません。

これまでにもNHKあさイチでの朝飲酒問題は、何度も取り上げており、ご承知のとおりですが、とくに首都圏からの中継では、名物料理の紹介など、酒とは直接関係がないリポート内容であるにもかかわらず、その料理が酒と合うからという、かなり無理のあるこじつけで、NHK職員であるリポーターの懇願により、ビールなどの飲酒が平然と行われている実態があります。この問題に関してNHKは、「演出上やむを得ない飲酒は、上司の命令ということで、番組内での飲酒を認めている」と答えています。NHKの就業規則では、就業中の飲酒は原則として禁止されていますが、一切の例外を認めるべきではありません。就業規則を遵守するかぎりは、例えば有給休暇取得中の職員にテイスティングさせるのであれば、就業規則上は許容されることになりますが、NHKは「番組内でのテイスティングも職務なので、休暇中の職員にさせるわけにはいかない」と、社会通念では理解され難い苦しい言い訳をしています。いずれにせよ、朝の番組で飲酒をすること自体が、反発を招きかねないことであり、さらに、アルコール依存症治療の断酒治療を指示されている(潜在的)視聴者やその支援側当事者への配慮など、公共放送として当然求められる合理的配慮の観点もあり、厳に慎むべきなのです。

※注1 生中継があった醸造所のウェブサイトでは、ジンジャービアはノンアルコールとしながらも、1%未満のエタノールを含有することから、とくに酒気帯び運転が気になるような場合には、大量に飲まないように注意喚起が行われています。

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