野党の追及の動きが急加速
安倍元首相銃撃殺傷事件の容疑者の犯行動機が、母の旧 統一教会(現名称:世界平和統一家庭連合)へののめり込みによる家庭崩壊や、(安倍元首相が所属する)自民党との関わりが強いとみられることを受けて、野党による他党、とくに自民党の国会議員や地方議員などと旧 統一教会とのかかわりを追及する動きが急加速している。
新興宗教の問題は、連鎖販売取引(マルチ商法)の問題とよく似ているともいわれ、これまでにも、政界で連鎖販売取引と特定の議員との関わりがあったときには、その議員に対して追及のメスが入ることがよくあり、そのメスの入り方は、新興宗教ののめり込みの場合とよく似ている。新興宗教の問題とは何だろうか。さまざまな問題がある新興宗教の問題のうち、ここでは、連鎖販売取引の問題とよく似ているといわれる所以となっている二つの問題について考察することにする。
問題1:新興宗教の超商業性
意外に思われるかもしれないが、新興宗教の監督官庁は文部科学省だ。このところの文部科学省は、独占的あるいは搾取的な商業主義に関して鈍感であることは、GIGAスクール構想で、GAFAMをはじめとする特定のIT利権を肥やすことになったことからも想像に容易しだろう。新興宗教に家族や知人がのめり込むといった問題を抱える場合、その多くは、多額のお布施や寄付をすることで家計が破綻するといった金銭(経済)的な問題や、家庭生活の大部分が宗教活動に奪われるという、家庭での時間の使い方の問題が、その問題原因の大部分を占める。宗教法人へのお布施(寄付)は非課税となったり、販売行為への規制がきわめて緩いなど、宗教法人には、他の法人にはあり得ないほどの優遇措置があることが知られているが、このことは、意識が高い団体などが宗教法人化する原因にもなっている。例えば、株式会社などの法人では、「ニセ科学商材」を販売すると、景品表示法などで罰せられるが、宗教法人では、それが「宗教活動」の一環だとしてすり抜けることができる。これが、いわゆる霊感商法であり、霊感商法が痛烈に批判される理由にもなっている。また、これは、行き過ぎた商業主義(オーバー・コマーシャリズム(OC))の一形態であるともいえる。
問題2:反知性
新興宗教は、大学の学生を偽サークルで引っ掛けるなどの手法で勧誘したり、SNSの友達を介して拡散させるなど、知の隙を狙って勧誘が行われることが多い。逆をいえば、鉄壁の高い知性を備える人は、常に勧誘を批判的に捉えることができ、勧誘におとしこむことはきわめて困難だ。今、あなたの家族や知人に、新興宗教やマルチ商法にのめり込んでいる人がいたら、思い起こしてみてほしい。ほぼすべての場合で、中学・高校時代に理系に挫折して、逃げるように文系に進んだ人のように、知性に弱みをもっている人であることが多く、生活もそれを受けてのものだ。だから、その人にとっては、自身よりも新興宗教やマルチ商法の会社のほうが崇拝の対象であり、それに強く依存した生活が常態化するのだ。日頃から知性的な取り組みを主体的に進めたり、そのような確かな人脈(ファーマー(firmer)=揺るぎない確かな知性を共有できる人脈)を持つことは、新興宗教や連鎖販売取引の被害に遭わないためにも、非常に重要な意味を持つ。
銀鮒の里学校・ふなあんSEPCでの対応は
銀鮒の里学校をはじめとするふなあんSEPCでは、超公共宣言を行っており、これら二つの問題の解決を図る教育的な(ファーマーの)取り組みを進めていることから、連鎖販売取引は完全に禁止になっている。
宗教に関しては、古典的な宗教に関しては、信教の自由を尊重し、とくに問題はないが、ことに営利性が高いとみられる新興宗教に関しては、その宗教の活動特性(商業性の度合いやニセ科学など)や社会通念などを勘案のうえ、問題があると判断される場合には、連鎖販売取引と同様の規制の対象とすることもある。だが実際的には、霊感商法などによる多額のお布施要求や盲信による知性向上の阻害、ニセ科学を伴う場合がほとんどであることから、連鎖販売取引の別形態とみることができ、原則として、新興宗教は完全に禁止だといって差し支えない。
まだ確定的ではないかもしれないが、もし、あなたが、現在の政治が市民感覚に照らして、思うようにいっていないと感じるのであれば、その原因のひとつは、新興宗教や連鎖販売取引に陰で関わっている議員が存在しているからなのかもしれない。各党による真相究明の取り組みにも注目したいところだ。
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