問題はフジテレビだけではない!NHKも誤報の意図的放置常態化か
2024年3月3日にNHK Eテレで放送された趣味の園芸「春はベストシーズン! タネから育てる草花」の内容に関して、講師本人が、その放送内容に園芸技術上の瑕疵があることを認めました。能勢・ぎんぶなのうえんが、該当回の講師本人に、説明内容に疑義があるとして指摘し、その指摘内容を認めたものです。問題の内容は、種子の日数と種子の大きさとの間の因果関係を連想させる内容で、ヒマワリなどの大きな種子は数日程度の短期間で発芽するのに対して、細かい種子は発芽に1週間以上の比較的長い時間を要するというものです。これに対して、能勢・ぎんぶなのうえんは、「種子の大きさと発芽所要日数の間に因果関係はない。発芽所要日数は、休眠が関係している」と指摘しました。該当回の講師はその指摘を認めました。
能勢・ぎんぶなのうえんでは、Sinningia tubifloraの種子を用いて、採り蒔きと1年程度保存した種子の発芽試験を実施したことがあります。その結果、採り蒔きでは7日程度で発芽したのに対して、1年程度の保存種子では、発芽に3週間程度を要することを確認、他のSinningia属の原種でも、採り蒔きでは、1〜2週間という比較的短期間で、しかも高い発芽率で発芽する傾向があることから、採り蒔きでは休眠が誘導されていないために短期間で、かつ、高確率で発芽するのに対して、長期保管すると、保管中に、種子の延命のために休眠が誘導され、休眠覚醒の失敗と種子の発芽力喪失(死滅)とが相まって発芽率が低下するとみられる現象を確認しています。このような種子の性質は、品種の違いによる差異はあるものの、他種でも一般的にみられる性質です。
能勢・ぎんぶなのうえんは、以前からNHKにこの放送内容の園芸技術上の瑕疵を指摘のうえ、該当回の訂正放送を行うことを求めていましたが、NHKはいまだにその訂正放送を行っていません。さらにNHKは、現時点では、この放送内容を2月23日に「選」としてそのまま再放送する予定にしているとみられます。すなわち、講師が誤りと認めた内容を、NHKはそのまま放送しようとしているというわけです。このままでは、公共放送のNHKとして、専門家の指摘を無視のうえ、明らかに誤った情報をそのまま公共の電波で流すという、放送倫理上許されてはならない暴挙に出ることになります。
不適切な内容の意図的放置は、ラーニングコンテンツを配信する公共放送として、その信頼を毀損する行為であり、断じて許されてはならないことです。読者の皆様も、園芸文化の健全性を守るため、NHKに苦情と訂正放送の要望をお寄せください。
NHKふれあいセンター 放送 050-3786-5000(土日祝を含む毎日午前9時〜午後8時)
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