「NHKが推すものはおすすめではない」「NHK推奨逆転の法則」がネットで話題

「NHKがおすすめするものはおすすめではありません。」11日のNHKの報道がきっかけとなり、「NHK推奨逆転の法則」がネットで話題となっています。

「NHK推奨逆転の法則」が話題沸騰となるきっかけとなったNHKの記事
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250111/k10014688691000.html

また例によってNHK物議を醸す、放送法第83条違反のおそれがある、NHKお得意の営利企業商標丸出し記事です。ネットで指摘されている、この記事の問題のポイントは、次のとおりです。

  • 今や「ニューマスメディア」となったX(エックス)という特定のSNSを、オワコンの公共放送NHKが批判するのはおかしい
  • (ニューマスメディアの)Xの情報が優勢になると、(オールドマスメディアの)NHKにとって不利なので、その保身のために、なんとしても叩きたいだけでは
  • 私企業のmixi2(ミクシィ・ツー)をNHKがゴリ推しするのは、公共放送としてやってはいけないことでは

これらについて、FMGが仲裁しますと、Xについては、NHKの記事にあるような批判は、大方妥当だと考えられます。誤解のないよう、X誕生の経緯について説明しますと、Xは、表記便宜上の観点もあり、よく「旧Twitter」とありますが、これには曖昧さが残ります。たしかに、Xは、従来のTwitterのプラットフォームをそっくりそのままXに移行するかたちをとっていますが、運営主体の関係性は、その全く逆です。旧Twitterの運営主体側は、イーロン・マスク率いるX.comの、金権主義的であり、かつ独裁的なその手法に不満で、Xとは別の市民的なSNSを立ち上げたのでした。それが、Xの対抗軸を打ち立てるべく、公益法人運営で非営利を公称する「Bluesky(ブルースカイ)」です。運営主体でみれば、Blueskyが本派であるはずが、旧Twitterのコンセプトを継承しつつも、システム上は直接的な関係を持たない「分派」のようになっています。Twitterの創始とは全く関係のないはずのよそ者のイーロン・マスクが「横入り」してきたにもかかわらず、その圧倒的な財力にものをいわせて、それがシステム上は旧Twitterの本流を継承するかたちで、Xが「本派」化したという、ねじれ構造が生じたのです。

ただ、内容はともかくとして、公共放送のNHKがXを批判するというのは、その立ち位置から考えても、違和感があるのは否めないのではないでしょうか。この点については、ネットでのNHK批判の見方もよくわかります。

FMGの記者も、ある方法を使って、X内部に潜入し、最近の挙動についてモニタリングを試みたことがあります。たしかに、イーロン・マスクに実質的主導権が移ったXは、「サブスクライブ」制度や「X.com公認アカウント制度」をはじめとして、イーロン・マスク率いるX.comにお金が落ちるような収益化のしくみが至るところに散りばめられています。そして、課金をしないユーザーアカウントのポストは、徐々に表示されにくくなり、フォロワーも得られにくくなり、その問題を解決するためには、サブスクライブや公認アカウントバッジ獲得でX課金をしなければならないのです。そういう商業的コンセプトを露骨に感じるというのが、最近のXなのです。Xでうまくやっていくには、イーロン・マスク率いるX.comに課金で貢ぐか、それが嫌なら、特定のインフルエンサーなどに迎合するかといった、草の根市民派にとっては屈辱的な選択を迫られるというわけです。NHKがいうように、そのようなXのやり方に嫌気が差し、他のSNSに鞍替えするというユーザーが多いというのもまた事実です。ネットでは、Xユーザーの見かけ上の減少は、幽霊アカウントをX.comが管理者権限で削除したからだとの主張もあります。これもまた事実でしょうが、それだけともいえないというのが正直なところでしょう。

公益系SNSのBlueskyは、Xに不満のある草の根市民層の受け皿として機能しているとみられ、ユーザー数が少なめで拡散力には見劣りがするなどの欠点も指摘されているものの、広告非表示の公益法人運営というオープンソースに通じるコンセプトは、他のSNSには少ない大きなメリットと評されるべきです。Blueskyは、今後の動向に注視しないと、どうともいえないところもありますが、旧Twitterの操作性や運営コンセプトのうち、市民的に納得できる点の多くを継承していますので、注視には値するといえるでしょう。

ざっくり言うなら、商業依存派・大衆迎合型のX、草の根市民派・公益アイデンティティ型のBlueskyといえるでしょう。あなたなら、どちらを選ぶでしょうか?

mixi2についても、どうともいえませんが、少なくともいえることは、公共放送のNHKが、営利私企業運営のそれを推奨するような行為は、放送法遵守の観点から不適切であるということです。

NHKのX批判・mixi2推し報道が、「NHK推奨逆転の法則」の話題の火種になったわけですが、その話題の内容には、違和感も否めないところが多々あります。「Xこそ我が人生」と言わんばかりの熱狂的なX愛用者が主導していることでしょうから、無理もないのでしょうが、NHK推奨逆転の法則の例としては、必ずしも好例とはいえないのではないでしょうか。NHK推奨逆転の法則の好例としては、合成洗剤や柔軟剤、商業ゲームのゲームソフト(ゲームタイトル)、登録品種の花苗などがあります。これらのNHK推奨例は、現場や物事の本質を知らず、机上の空論で語るNHKの審美眼のなさによるものです。人は誰しも、テレビを見ていると、テレビのコンテンツに無条件でのめり込み、さもその内容が最も正しいと錯覚しがちですが、これが、テレビの魔力であり、テレビの恐ろしさなのです。テレビはみればみるほどアホになるというのは、そういうことなのです。テレビにしても、ネットにしても、全面的にのめり込み流されるのは危険です。いかなる場合も、最終的には、各主体で熟考して判断し、それに基づいて行動するということを忘れてはならないのです。

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