人通りの多い公共交通機関駅構内で殺傷ゲームを売りさばく不安
阪急大阪梅田駅コンコース内のローソンです。殺傷ゲームの追加コンテンツPOSAカード「モンスターハンターライズサンブレイク(カプコン(大阪市))が販売されていました。
阪急大阪梅田駅は、JR大阪駅と並ぶ、毎日多数の乗降客が利用し、その中には、未成年者も多く含まれます。8日に奈良で安倍元首相銃撃殺傷事件があったことも踏まえ、駅を管理する阪急電鉄にも、殺傷ゲームの駅構内販売は暴力的テロの温床という重大な脅威であることを認識のうえで、公共交通機関として、利用者の安心安全の確保を図るという観点から、ローソンに対して販売の取りやめを求めるよう、強く要請しました。
ヨドバシ担当者「とくに問題だとは思っていない」「当店には倫理責任ない」
※殴る蹴る・斬りつけるなどの過激なシーンの描写は、写真でも強い不快感を持つ可能性があります。繊細な情緒をお持ちの方への配慮のため、売場の大型ディスプレイの写真の掲載は控えております。ご理解ください。
家電・光学機器等小売大手のヨドバシカメラ(東京都新宿区)の有力店舗のひとつ、ヨドバシ梅田マルチメディア(大阪市)の5階商業ゲームコーナーです。バンダイナムコ(東京都港区)やスクウェア・エニックス(東京都新宿区)の販促用大型ディスプレイに、殴る蹴るなどの暴行シーンや、刀で斬りつけるという暴力・殺傷シーンが、こどもの目の前で、何も悪びれることなく、シャワーのごとく、流されています。このことに関して、ふなあん市民運動メディアは、ヨドバシの商業ゲーム担当者を直撃、社としての倫理的責任についての考え方を問いました。すると、驚きの回答がありました。
「公然と売っているものなので、とくに問題があるとは思っていない」
「(販売担当の)自分も殺傷ゲームはプレイするが、プレイ後には何も起こらず、何が問題なのかわからない」
「異議があるなら、商業ゲームの各メーカーに直接訴えてほしい」
いずれも、販売者としての責任を欠き、それ以前に、人間としてあるべき道徳・倫理観を著しく欠いた対応であるといわざるを得ません。売場は顧客動線の関係上、とくにゲームに興味関心がない未成年者や、強い不快感を感じるHSPs(高感受性者)やてんかん患者の通行も想定される状況にあります。そこで、ふなあん市民運動メディアは、ヨドバシ梅田の運営全体を統括する責任者に対して、5階商業ゲーム売場担当者の対応や売場設定の現状について説明、さらには8日の安倍元首相銃撃殺傷事件の問題にも言及のうえで、大阪キタの中枢部といえる場所において、来店客の情緒に与える悪影響は計り知れないとして、厳重抗議しました。
暴力・殺傷・反社表現を含む商業ゲームの規制論議を
日本国憲法の「表現の自由」のために、規制が進まないといわれる殺傷シーンなどの過激なシーンを含む商業ゲームの問題。8日には、安倍元首相銃撃殺傷事件も起こっています。日本国内でも、凶悪性の高い暴力テロの発生で治安の悪化の懸念が持たれ、リアルとバーチャルとの区別が曖昧になりつつある現状もあり、殺傷ゲームは、その引き金になっているとの強い懸念があります。憲法を一切変えることなく、現行の性的表現の規制と同様に、法律を新設するという方法もありますが、その法律自体が、憲法の定める「表現の自由」に反しているという議論が出てくるおそれもあります。憲法は法律に優先しますから、拘束力の強い規制にするためには、表現の自由に関する改憲議論も想定しておく必要もあります。そのうえで、治安悪化の不安の原因となりうる暴力・殺傷・反社表現を含む商業ゲームの規制のあり方についての検討を行うことは、待ったなしの状況であるといえます。
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