マクドナルドなどジャンクフードから内分泌撹乱化学物質検出、クルーのディスポ手袋から汚染か、貧困・差別問題も、米大学研究

アメリカのマクドナルド、ピザハットなどのジャンクフード店の商品から、内分泌撹乱化学物質(EDs)として知られている、フタル酸ジn-ブチル(DnBP)やフタル酸ジ2-エチルヘキシル(DEHP)などのフタル酸エステル類が検出されたことが、ジョージワシントン大学の研究者らの調査研究で明らかとなり、米ワシントンポスト紙によって報じられた。

フタル酸ジn-ブチル(DnBP)
フタル酸ジ2-エチルヘキシル(DEHP)

フタル酸エステル類などの内分泌撹乱化学物質は、エストロゲン(女性ホルモン)や甲状腺ホルモンなどに近い分子構造を持つため、これらのホルモンレセプターに作用し、他の毒性作用がないレベルのごく微量であっても、生殖機能の障害や学習障害(LD)・注意欠陥・多動性障害(AD/HD)などの原因となる可能性があることも指摘されている。フタル酸エステル類はポリ塩化ビニル製ディスポ手袋に柔軟性を付与するための可塑剤として多く使用されており、店員の着用するディスポ手袋が汚染源となったとみられる。

マクドナルドなどのジャンクフードは、品質が劣悪な畜肉レンダリング産物の使用や食品添加物の多用、低繊維・低ビタミン・高脂質といった栄養バランスの悪さ、企業のサステナビリティ問題のいずれか一つだけとっても、不買理由として十分すぎるくらいだが、これら抜かりない「反市民の殿堂」ぶりに、EDs汚染(コンタミネーション)でさらに磨きをかけたかたちだ。「マックプラント」でいまのところ追随の動きがないように、日本のマクドナルドは、欧米圏のマクドナルドに比べて、サステナビリティ対応で大きく遅れをとる傾向があり、日本のマクドナルドでは、アメリカのそれよりも事態が深刻かもしれない。

さらに研究者らは、マクドナルドなどから内分泌撹乱化学物質が検出されたという公衆衛生上の問題に加えて、貧困差別の問題の可能性があるとの社会科学的な問題の可能性も指摘している。アメリカでは、貧困層は無批判で何でも食うということから、貧困地域にマクドナルドなどのジャンクフード店が集中する一方で、健康的な野菜や果物を販売する店舗が少ない傾向があるという。この傾向は、日本の社会でもあてはまるが、日本の場合は、知性貧困層の分布状況に呼応するように、都市部にほぼまんべんなくマクドナルド店舗が配置されるという、世界的にも稀にみる傾向がある。昭和後期からの知性貧困層の急増は、いまや2,900店舗を超え、アメリカに次ぐ世界2位という日本のマクドナルド店舗数の異常な多さがよく表している。この日本におけるマクドナルドの特異性からは、市民運動ができない低批判の日本人を全体的に洗脳して、さらに思考停止状態に陥れて思いのままに操り、心筋梗塞あたりで人知れず死んでもらおうというマクドナルドの知性貧困マーケティングの狙いが見えてこよう。

※知性貧困層の多寡は、知的貧困の状況が、適切な教育機会(親・教職員・人脈)やしつけ、自己啓発によって予防できることや、ほぼ全国民が低所得で、知恵を活かす暮らしを営んでいた昭和以前の時代には少ないとされることから、世帯収入などの経済的パラメータとは明確な相関関係はないと考えられている。

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