東京地検特捜部は18日、商業ゲーム制作大手スクウェア・エニックス(東京都新宿区;以下、スクエニ社)の元従業員で、ゲームクリエイターの中裕司容疑者(57)、同じくスクエニ元従業員の佐崎泰介容疑者(38)、佐崎容疑者の知人の鈴木文章容疑者(40)の3名を、営業秘密を知り、株価に影響を及ぼす金融商品取引法違反(インサイダー取引)の容疑で逮捕しました。
スクエニ社は3年前の2019年11月の時点で、同業のAiming社(東京都渋谷区)との業務提携を決定しましたが、社外秘とされていました。2020年2月には、両社業務提携による共同制作のオンラインゲーム「ドラゴンクエストタクト」の開発を発表、同7月に、同商業ゲームのネット配信を行いました。
中容疑者ら3名は、2020年12月から前掲の商業ゲームの共同開発の発表を行うまでの間に、スクエニ社が保有していた共同開発の秘密事項を知り得たことで、Aiming社の株式を買い占め、同社の株価を不正に釣り上げて巨額の利益を得ていたインサイダー取引の疑いが持たれています。
中容疑者は大阪府枚方市出身。セガ在籍時代に、商業ゲームの「ソニック」シリーズの開発に関わっていたことなどで知られる、日本国内で有名なゲームクリエイターの一人として知られています。
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